過去の展示情報
トピック展示 :
お姫様の婚礼道具
展示期間:
平成21年11月11日(水)〜平成22年1月31日(日)
展示場所:
文化交流展示室 関連第11室
概要:
江戸時代、将軍家や大名家に生まれた姫君の一生には、さまざまな通過儀礼がありましたが、その中でも最も重要で華やかな儀式は「婚礼」でした。男女が夫婦となることを誓う儀式-婚礼は、現代では個人のライフスタイルに合わせて自由におこなわれますが、当時にあっては家と家とを結び付ける政治的な意味合いが強く、格式と威信を示すよう、古式ゆかしく盛大に執り行われました。
姫君が持参する婚礼道具もまた、家格にふさわしい品々が調えられました。化粧道具や文房具、香道具など、揃いの婚礼道具には姫君の暮らしに必要なあらゆる用途のお道具が含まれており、その多くはきらびやかな金銀の蒔絵で飾ら れた大変に豪華なものでした。
今回のトピック展示では、盛岡藩の藩主・南部家ゆかりの婚礼道具をご紹介いたします。江戸時代中期に制作されたと考えられるこのお道具は、叢梨地(むらなしち)と牡丹唐草文(ぼたんからくさもん)の組み合わせに、南部家の紋である向鶴紋(むかいづるもん)を散らしたデザインで統一されており、散逸の少ない貴重な大揃えとして有名です。
展示作品の紹介
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担当研究員のコメント 今回のトピック展示では、盛岡藩の藩主・南部家ゆかりの婚礼調度をご紹介いたします。江戸時代中期に制作されたもので、金銀の蒔絵で飾られた豪華な一式です。 婚礼をいろどった華やかなお道具の数々を、どうぞお楽しみください。 川畑 憲子(学芸部企画課研究員) |