展示情報

特別公開
国宝 琉球国王尚家関係資料修理完成記念特別公開
展示期間:
平成26年4月8日(火)〜5月18日(日)

展示場所:
文化交流展示室 第Ⅴテーマ

概要:

 琉球王国の歴史において、尚思紹(しょうししょう:在位1406〜21)・尚巴志(しょうはし:在位1422〜39)より尚徳(しょうとく:在位1461〜69)に至る七代の王統を第一尚氏時代、尚円(しょうえん:在位1470〜76)より尚泰(しょうたい:在位1848〜79)に至る十九代の王統を第二尚氏時代といいます。 琉球国王尚家伝来の文書・記録類1,166点は、琉球の歴史を今に伝える貴重な資料群であり、工芸品85点とともに平成18年(2006)6月に沖縄県初の国宝に指定されました。

 このように大変貴重な本資料ですが、それらのなかには長く伝えられる間に虫喰いなどにより損傷してしまったものも少なくありません。そのため、平成21年度より所蔵者である那覇市が事業主体となり、当館の文化財保存修復施設において継続的な保存修理が実施され、平成25年度には文化庁・公益財団法人住友財団・公益財団法人朝日新聞文化財団の助成のもと、一般社団法人国宝修理装潢師連盟により39点の文書・記録類が修理されました。 この度は文化交流展示室において、その一部を修理完成後初公開いたします。


展示作品:
指定 名称 時代 所蔵
国宝 戊戌冠船之時重陽宴之当日副将参将弾圧官千総把総以下惣唐人御取持御礼式考帳 琉球・第二尚氏時代
道光15年(1835)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 戊戌冠船之時拝辞宴之当日副将参将弾圧官以下惣唐人御取持御礼式考帳 琉球・第二尚氏時代
道光15年(1835)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 道光十八年戌冠船之時御備方久米村人公事考 琉球・第二尚氏時代
道光15年(1835)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 戊戌冠船諭祭之時参将弾圧官并惣唐人御取持御礼式日記 琉球・第二尚氏時代
道光18年(1838)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 戊戌冠船冊封之為御礼 上様天使館江行幸当日之御礼式日記 琉球・第二尚氏時代
道光18年(1838)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 冠船御手当日記 琉球・第二尚氏時代
咸豊3年(1853)〜同治5年(1866)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
国宝 同治七年戊辰卯秋走接貢船王舅迎船帰帆日記 琉球・第二尚氏時代
同治7年(1868)
那覇市(那覇市歴史博物館保管)
修理工程
*画像はクリックすると拡大します
  修理前

修理前

修理前 

 
(1)修理前に調査を行い、解体します。

(1)修理前にじっくり調査を行います

(1)修理前にじっくり調査を行います

  (2)汚れを取り除き、慎重にページを開きます。
555

(2)汚れを取り除き、慎重にページを開きます。

(2)汚れを取り除き、慎重にページを開きます。

(3)虫喰いの孔(あな)を補います。

(3)虫喰いの孔(あな)を補います。

(3)虫喰いの孔(あな)を補います。

  (4)乾燥させてから、元通りに仕立てて収納します。 (4)乾燥させてから、元通りに仕立てて収納します。

(4)乾燥させてから、元通りに仕立てて収納します。

(4)乾燥させてから、元通りに仕立てて収納します。

  修理後

修理後

修理後