
収蔵品ギャラリー『針聞書』虫をもっと見る

馬カン うまかん
心臓にいる虫。日がたって起こる。

陰虫 かげむしん
男女和合の時に出る虫。

亀積 かめしゃく
傘のような物をかぶり薬をブロックする。飯を食べる。野豆を食べると退治できる。

肝積 かんしゃく
肝臓にいる虫。酸っぱい物が好きで、油くさい物が嫌い。常に怒っているような顔の色である。

肝虫 かんむし
大悪虫。からいものが好き、背骨のある寄生虫。人の中で「そり」という病気を起こす。木香(もっこう)、白朮(びゃくじゅつ)で退治する。

気積 きしゃく
油気の物を好み、魚や鳥も食べる。虎の腹を食べると退治できる。

蟯虫 ぎょうちゅう
庚申の夜に体より出て閻魔大王にその人の悪事を告げる虫

コセウ こせう
物を言う虫。傘をかぶり薬を受けない。胴は蛇のようで、ひげは白くて長い。甘酒が好き。

血積 ちしゃく
大病をした後、胃にいる虫。縮砂(しゅくしゃ)をかければ退治できる。

肺虫 はいむし
肺にいる虫。飯を食べ、人玉にも変わる。白朮(びゃくじゅつ)で退治できる。

脾積 ひしゃく
脾臓にいる虫。甘い物が好きで、歌を歌う。へそのまわりに針を打つとよい。

脾臓の虫1 ひぞうのむし1
脾臓にいる悪虫。飯を食べる。木香(もっこう)を飲むと退治できる。

脾臓の虫2 ひぞうのむし2
脾臓にいる虫。食べ物を受けたり受けなかったりして、人がやせたり太ったりする。阿魏(あぎ)・我朮(がじゅつ)で退治できる。

脾臓の虫3 ひぞうのむし3
脾臓にいる虫。筋を捕まれると、目まいを起こして頭を打つ。木香(もっこう)・大黄(だいおう)で退治できる。

肺積 はいしゃく
鼻は肺の穴である。善悪の臭いが嫌いで、生臭い香りが好き。辛いものが好き。この虫がいると常に悲しい気持ちになる。針は柔らかく浅く打つとよい。

腎積 じんしゃく
別名をホントンという。猪の子が走っているような姿をしている。所かまわず歩きまわっている。この虫が病気を起こすと口が臭くなる。針の打ち方は色々ある。

キウカン きうかん
肺にいる虫で、食物に向かって起こる。別名を肺カンともいう。虫がこの姿になると病気が治りにくくなる。針の打ち方は色々ある。

脾ノ聚 ひのしゅ
脾臓にいる虫で、岩のような姿をしている。この虫が起こる時は盤石(ばんじゃく)の岩の上に落ちるような感じがする。虫がこの姿になると病気が治りにくくなる。針の打ち方は口伝されている。

霍乱の虫 かくらんのむし
この虫は頭が黒くて体が赤い。この虫が体内にいる時は霍乱(かくらん)を起こす(下痢や嘔吐)。この虫が口から出てきた時に引き抜こうとすると死にそうになり、離せばまた腹の中に戻り肝臓に巻き付く。呉茱ゆ(ごしゅゆ)・車前子(しゃぜんし)・木香(もっこう)で退治できる。

腰抜けの虫 こしぬけのむし
腰にいる虫で、この虫がいると腹を下したり汗が出たり、胸元が苦しくなる。木香(もっこう)・甘草(かんぞう)で退治できる。