京都 大報恩寺「快慶・定慶のみほとけ」
京都 大報恩寺「快慶・定慶のみほとけ」
会 期:
4月23日(火)〜 6月16日(日)
休館日:
月曜日
ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館
開館時間:
日曜日・火曜〜木曜日
9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
金曜日・土曜日【夜間開館
9時30分〜20時00分(入館は19時30分まで)
観覧料:
一 般 1,600円(1,400円)
高大生 1,000円(800円)
小中生 600円(400円)
【夜間割引料金】
一 般 1,400円
高大生 800円
小中生 400円
*夜間開館当日17時以降に当館券売所で販売。夜間割引料金で購入されたチケットで17時以前に入場することはできません。
*( )内は前売りおよび団体料金(有料の方が20名以上の場合)。
*上記料金で九州国立博物館4階「文化交流展(平常展)」もご観覧いただけます。
*障害者手帳等をご持参の方とその介護者1名は無料です。展示室入口にて障害者手帳等(*)をご提示ください。
(*)身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、小児慢性疾病医療受給者証
*満65歳以上の方は前売り一般料金でご購入いただけます。券売所にて生年月日がわかるもの(健康保険証・運転免許証等)をご提示ください。
*小中生、高大生は学生証等をご提示ください。
*キャンパスメンバーズの方は団体料金でご購入いただけます。券売所にて学生証、教職員証等をご提示ください。
*チケット販売窓口では下記の電子マネー及びクレジットカードがご利用いただけます。
電子マネー(WAON、nanaco、iD、Edy、Kitaca、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、nimoca、はやかけん、SUGOCA、QUICPay)
*「nanaco」は、株式会社セブン・カードサービスの登録商標です。
*「iD」ロゴは株式会社NTTドコモの登録商標です。
*「楽天Edy(ラクテンエディ)」は、楽天グループのプリペイド型電子マネーサービスです。
電子マネーアイコン
クレジットカードVISA、MasterCard、JCB、ダイナースクラブ、AMEX、ディスカバー、銀聯カード、新韓カード*一括払いのみ。
クレジットカードアイコン
お問い合わせ:
NTTハローダイヤル 050-5542-8600(9時00分〜20時00分/年中無休)
主催:
九州国立博物館・福岡県、大報恩寺、読売新聞社
共催:
(公財)九州国立博物館振興財団 特別協力=太宰府天満宮
協賛:
SEKISUI HOUSE
後援:
太宰府市、西日本鉄道、九州旅客鉃道、福岡商工会議所、太宰府市商工会、太宰府観光協会、一般社団法人日本旅行業協会
beyond2020 本特別展はbeyond2020プログラム認証事業です

開催趣旨

 千本釈迦堂の名で親しまれる京都の大報恩寺は、鎌倉時代の1220年(承久2年)に、義空上人が開創した古刹です。人々の協力を得ながら、次第に寺観が整えられ、その後は天皇からお墨付きを得た御願寺として認定され、高い格式を誇りました。
 本尊は、快慶の一番弟子、行快が制作した釈迦如来坐像で、行快の代表作の一つです。釈迦如来坐像に侍り立つのは、あまたの釈迦の弟子から選りすぐられた10人の僧侶の像。この十大弟子立像は、快慶の最晩年の作として知られています。またこのほかに、運慶晩年の弟子・肥後定慶による六観音立像がそろって残されているのも、希少なことといえるでしょう。
 本展覧会では、これら大報恩寺に伝わる「慶派」の名品の数々を紹介いたします。運慶同世代の快慶、そして運慶次世代の名匠による鎌倉彫刻の競演をお楽しみください。

”慶派スーパースター“

快慶かいけい定慶じょうけい行快ぎょうかい名品が一堂に!!


千本釈迦堂・大報恩寺は、鎌倉彫刻の宝庫として広く親しまれています。本展は2020年に開創800年を迎えることを記念し、同寺が誇る慶派仏師の名品を一堂に公開します。2017年に開催された、奈良国立博物館の「快慶」展、東京国立博物館の「運慶」展に続き、快慶、定慶、行快ら、慶派スーパースターの名品が出揃います。

「慶派」名作を360度からゆったり


快慶の一番弟子・行快が残した貴重な作例「釈迦如来坐像」(重要文化財)。快慶最晩年の名作「十大弟子立像」(重要文化財)。運慶晩年の弟子・肥後定慶の代表作「六観音菩薩像」(重要文化財)。慶派仏師の名作の数々を360度からゆったりと、思いのままに拝することができます。また今回は特別に「六観音菩薩像」6体すべての写真撮影が可能となりましたことも大きな話題となるでしょう(東京展では聖観音菩薩立像のみ)。

運慶晩年の弟子・肥後定慶作

六観音菩薩像ろくかんのんぼさつぞう

肥後定慶41歳の時の作。京都だけではなく、丹波・美濃地方、鎌倉幕府の管轄する東国地方にも作品が残っており、幅広い地域で活躍したことが知られています。運慶の作風をよく受け継ぐとともに、複雑に折りたたまれる衣や絡まりあう装飾的な髪型などに、定慶独特の個性 を見せています。

六観音菩薩像はすべて 撮影OK


十一面観音菩薩立像

十一面観音菩薩立像じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう

貞応3年(1224)、肥後定慶作との像内墨書あり!

准胝観音菩薩立像

准胝観音菩薩立像じゅんでいかんのんぼさつりゅうぞう

6体完存!光背・台座も造像当初の姿がよくとどめられています

如意輪観音菩薩坐像

如意輪観音菩薩坐像にょいりんかんのんぼさつざぞう

もともと、大報恩寺のおとなり北野天満宮境内の経王堂にありました

聖観音菩薩立像

聖観音菩薩立像しょうかんのんぼさつりゅうぞう

六観音の像内に、合計8巻のお経が納められました

千手観音菩薩立像

千手観音菩薩立像せんじゅかんのんぼさつりゅうぞう

発願者は、横笛に恋した悲恋の武士、滝口入道時頼の甥でした

馬頭観音菩薩立像

馬頭観音菩薩立像ばとうかんのんぼさつりゅうぞう

六観音は、地獄をはじめ六道に堕ちた人々を救ってくれます

重要文化財 六観音菩薩像 肥後定慶作
鎌倉時代・貞応3年(1224)
大報恩寺蔵

快慶の一番弟子・行快作 寺外初公開!

釈迦如来坐像しゃかにょらいざぞう

大報恩寺の秘仏本尊。行快は、運慶の長男である湛慶とほぼ同世代で、運慶・快慶の次世代の仏師として京都や奈良 で活躍しました。快慶一門をあげての造像では、師匠である快慶を補佐し、信頼も非常に厚かったようです。行快の造る仏像は、快慶の作風をよく学んでおり、切れ長で力強い目をもつ顔立ちに特徴があります。

釈迦如来坐像
重要文化財 釈迦如来坐像 行快作
鎌倉時代・13世紀
大報恩寺蔵
運慶と肩を並べた巧匠・快慶作

十大弟子立像じゅうだいでしりゅうぞう

仏師快慶の工房で造られたとみられます。快慶自身の銘は目犍連立像と優婆離立像にしか認められませんが、釈迦の弟子を代表する 人の高僧を個性豊かに表しつつ、品よくまとめあげたところは、数多くの弟子を率いて大事業をこなしてきた快慶晩年の手腕とみて間違いありません。

説法第一
富楼那立像

富楼那立像ふるなりゅうぞう

発願者は、横笛に恋した悲恋の武士、滝口入道時頼の甥でした

解空第一
須菩提立像

須菩提立像すぼだいりゅうぞう

何事にも執着しないことこそ、真理です

頭陀第一
大迦葉立像

大迦葉立像だいかしょうりゅうぞう

清貧をつらぬいて日々修行に励みました

神通第一
目犍連立像

目犍連立像もくけんれんりゅうぞう

いざという時は、超能力が使えるのです

智恵第一
舎利弗立像

舎利弗立像しゃりほつりゅうぞう

頭脳明晰、聡明さでは誰にも負けません

多聞第一
阿難陀立像

阿難陀立像あなんだりゅうぞう

御釈迦様の話を一番たくさん聞きました

密行第一
羅睺羅立像

羅睺羅立像らごらりゅうぞう

綿密に、隅々まで怠らずに精進しました

持律第一
優婆離立像

優婆離立像うぱりりゅうぞう

基本的に忠実 戒律を守ることが重要です

天眼第一
阿那律立像

阿那律立像あなりつりゅうぞう

眼は見えませんが、心の目で見通せます

論議第一
迦旃延立像

迦旃延立像かせんえんりゅうぞう

教団きっての理論家で、問答が得意です

重要文化財 十大弟子立像 快慶作
鎌倉時代・13世紀
大報恩寺蔵

「ザ・慶派の手仕事」

仏像のみどころのひとつとして、玉眼ぎょくがん金泥塗きんでいぬり・漆箔しっぱく截金きりかねという4つの技法をご紹介!
このうち、金泥塗り・漆箔・截金は、公益財団法人美術院国宝修理所のご協力のもと、工程を再現した手板(見本の板)と、手板制作時の実際の作業風景を収めた動画を合わせてご覧いただけます。
ここでは、会場で放映中の動画を大公開!当時の手仕事のスゴさを知ることができるまたとない機会です。詳細は、会場でぜひご覧ください。

金泥塗り~人肌らしい、やわらかな金色

鎌倉時代に金泥塗りという技法が多く登場します。金泥は細かい粒子でできているので、塗ったところは光が乱反射し、暖かみのある光をはなちます。金色の輝きが控えめなこの技法を、当時の仏師たちは好んで使いました。

漆箔~この世のものならぬ金色

漆箔とは、漆を塗った上に金箔を貼ることで、表面を金色に仕上げる技法です。漆箔の表面は滑らかで、光を強く反射し、お堂の中で美しく光り輝いているように見えます。釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)(No1)は、衣が漆箔で体が金泥塗りですが、それは肉身と衣のそれぞれの特徴を表現するためです。

截金~繊細にきらめく匠の技

金箔を細い線状や菱形に切ったものを貼り付けて、文様を表現する技法です。飛鳥時代に、中国・朝鮮半島を経て伝わったと考えられています。十大弟子立像(じゅうだいでしりゅうぞう)(No.2)の衣服には、彩色や截金を用い織物や金糸の文様がリアルに表現されています。


大報恩寺とは

鎌倉時代の1220年に義空上人によって発願された真言宗智山派の寺院で、2020年に開創800年を迎えます。京都では「千本釈迦堂」の名で親しまれており、その名の 由来は、秘仏本尊「釈迦如来坐像」が祀られる本堂が、貴族から庶民まで幅広い信仰を集めた釈迦信仰の中心地であり、近くに京都を南北に縦断する千本通りがあることにもとづくようです。本堂は、応仁の乱をはじめとする幾多の戦火を免れ、洛中最古の木造建造物として国宝に指定されています。
境内中央にある大きな枝垂桜が京の春に彩りを添え、2月の「おかめ福節分」、3月の「釈迦念仏」、12月の「大根だき」などの年中行事は、地元だけでなく多くの観光客 にも親しまれる風物詩となっています。「おかめ」発祥の地としても知られており、大報恩寺にお参りすると、縁結び、夫婦円満、子授けにご利益があると言われています。

大報恩寺本堂

国宝 大報恩寺本堂 鎌倉時代・安貞元年(1227)建立

十大弟子集合

珠玉の「慶派」がそろい踏み!