特別展紹介動画 70秒

ラスコー展関連動画 3分24秒

会 期:

7月11日(火)〜 9月3日(日)

休館日:

毎週月曜日 *ただし、7月17日(月・祝)・8月14日(月)は開館、7月18日(火)は休館

開館時間:

日曜日・火曜〜木曜日
9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
金曜日・土曜日【夜間開館】
9時30分〜20時00分(入館は19時30分まで)

観覧料:

一 般 1,600円(1,400円)

高大生 1,000円(800円)

小中生 600円(400円)

【夜間割引料金】

一 般 1,400円

高大生 800円

小中生 400円

(夜間開館当日午後5時以降に当館内券売所で販売。夜間割引料金で購入されたチケットで午後5時以前に入場することはできません。)
但書をひらく
*( )内は前売りおよび団体料金(有料の方が20名以上の場合)。
*上記料金で九州国立博物館4階「文化交流展(平常展)」もご観覧いただけます。
*障がい者手帳等をご持参の方とその介護者1名は無料です。展示室入口にて障がい者手帳等(*)をご提示ください。
(*)身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証
*満65歳以上の方は前売り一般料金でご購入いただけます。券売所にて生年月日がわかるもの(健康保険証・運転免許証等)をご提示ください。
*小中生、高大生は学生証をご提示ください。
*キャンパスメンバーズの方は団体料金でご購入いただけます。券売所にて学生証、教職員証等をご提示ください。
*チケット販売窓口では下記電子マネーがご利用いただけます。
注)ご利用いただけるのは当日券のみです。団体券・割引券等にはご利用になれません。
電子マネー(WAON、nanaco、iD、Edy、Kitaca、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、nimoca、はやかけん、SUGOCA)
*「nanaco」は、株式会社セブン・カードサービスの登録商標です。
*「iD」ロゴは株式会社NTTドコモの登録商標です。
*「楽天Edy(ラクテンエディ)」は、楽天グループのプリペイド型電子マネーサービスです。
電子マネーアイコン

お問い合わせ:

050-5542-8600(NTTハローダイヤル 午前8時〜午後10時/年中無休)

主催:
九州国立博物館・福岡県、毎日新聞社、RKB毎日放送、西日本新聞社、NBC長崎放送、RKK熊本放送、OBS大分放送、tysテレビ山口
共催:
(公財)九州国立博物館振興財団
協賛:
味の明太子ふくや、西部ガス、信越化学工業、損保ジャパン日本興亜、大日本印刷、西日本鉄道
協力:
日本通運
特別協力:
太宰府天満宮
企画制作:
国立科学博物館、TBSテレビ
後援:
外務省、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、九州・沖縄各県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、北九州市、北九州市教育委員会、太宰府市、太宰府市教育委員会、西日本リビング新聞社、FM FUKUOKA、cross fm、LOVE FM、九州旅客鉄道、日本自動車連盟福岡支部、NEXCO西日本九州支社、福岡県タクシー協会、福岡市タクシー協会、福岡商工会議所、太宰府市商工会、太宰府観光協会、日本旅行業協会、西日本文化サークル連合、西日本新聞TNC文化サークル、毎日メディアサービス・サンデー新聞

ごあいさつ

今から2万年ほど前、フランス南西部のヴェゼール渓谷にある洞窟に、壮大な壁画が描かれました。そこはラスコー洞窟。壁画を描いたのはクロマニョン人です。ラスコー洞窟の壁画は、彼らが描いた数ある壁画の中でも色彩の豊かさや、技法、そして600頭とも言われる圧倒的な数の躍動感あふれる動物画が格別にすばらしく、1979年に世界遺産に登録されました。壁画を保存するため、洞窟は現在非公開となっていますが、その魅力を広く人々に知ってもらうべく、フランス政府公認のもと製作された展覧会が世界巡回している「LASCAUX INTERNATIONAL EXHIBITION」です。そして、世界各国で人気を博しているこの巡回展に日本独自のコンテンツを加えた展覧会が「世界遺産ラスコー展」です。

本展では謎に包まれたラスコー洞窟の全貌を紹介するとともに、1mm以下の精度で再現した実物大の洞窟壁画展示によって、研究者ですら入ることができない洞窟内部の世界を体験することができます。また、クロマニョン人が残した芸術的な彫刻や多彩な道具にも焦点を当て、2万年前の人類の豊かな創造性や芸術のはじまりを知る旅にご案内いたします。

最後になりましたが、本展の開催にあたり、貴重な資料を出品いただきました、フランスの国立考古学博物館、国立先史博物館、古人類学研究所、アキテーヌ博物館をはじめ国内外の博物館、研究機関、ご支援、ご協賛、ご協力を賜りました関係各位に心から御礼を申し上げます。


ラスコー洞窟が探検できる!

ラスコー洞窟の一部を再現した展示室
*画像はイメージです
The Field Museum,Chicago,2013

ラスコー洞窟が探検できる!

現地でも内部を見られないラスコー洞窟壁画を精巧な模型で体感できます。教科書に出てくるラスコー洞窟を探検することで、壁画のナゾが解明出来るかも?

クロマニョン人に出会える!

フランス人芸術家が最新の学術成果にもとづいて制作した等身大のクロマニョン人と会場で写真を撮ることができます。

クロマニョン人に出会える!

クロマニョン人〔復元模型〕
Elisabeth Daynès

氷河時代の暮らしが分かる!

ラスコー洞窟の時代である2万年前は氷河時代でした。寒さに耐えながら芸術作品を生み出し、石器や楽器を今に残しています。意外と豊かな暮らしをしていたのかも?


泳ぐシカ

泳ぐシカ

5匹のシカの頭部が、あたかも群れで川を泳いでいるように見えます。枝分かれした立派な角は、ラスコー洞窟でよく見られる描き方です。
Photographie N. Aujoulat-CNP-MCC

井戸の場面

井戸の場面

長い槍で腹を引き裂かれ、人に向かって角を突き出すバイソン。倒れた人の頭はなぜかトリ。ラスコー屈指の謎めいた壁画です。
Photographie N. Aujoulat-CNP-MCC

褐色のバイソン

褐色のバイソン

右向きのバイソンには7本の線が体に記されています。幾重もの線刻と多彩な色使いとを組み合わせ、複雑な絵を作りあげています。
Photographie N. Aujoulat-CNP-MCC

背中合わせのバイソン

背中合わせのバイソン

黒いバイソンが反対向きに2頭描かれています。バイソンは春先に冬毛が抜け落ち、生え変わるので、この絵は春の姿を表したものと考えられます。
Photographie N. Aujoulat-CNP-MCC


「世界遺産ラスコー展」は、東京・東北と巡回し、九州国立博物館は日本で3会場目になります。ここでは、他の2会場では見られない独自の展示品を見ることができます。それが、「アキテーヌ博物館所蔵コレクション」です。

月桂樹の葉の形の石器

月桂樹の葉の形の石器

フランス・ジャン=ブラン遺跡 2万5千年〜2万年前
Musée d'Aquitaine-Lysiane Gauthier, Ville de Bordeaux

アキテーヌとは、ガロンヌ川を挟んでラスコーと反対側に広がる一帯で、多くの旧石器時代の美術品が見つかっています。本展ではその中でも豊富なコレクションを誇るアキテーヌ博物館から「クロマニョン人の精神世界」に迫るさまざまな作品を出品いただきました。たとえば、中空の鳥の骨を加工して制作されたは、指で穴を押さえ、音楽を奏でたものと思われます。

鳥の骨を使った笛

鳥の骨を使った笛

フランス・ペール=ノン=ペール洞窟遺跡 3万4千年〜2万5千年前
Musée d'Aquitaine-Florian David, Mairie de Bordeaux

月桂樹の葉の形をした石器は単なる利器を越えて、仕上がりの美しさに驚嘆します。1cmに満たない薄さにもご注目!

九州会場オリジナル展示─クロマニョン人の精神世界─
角を持つヴィーナス(女性)と狩人(男性)

クロマニョン人の芸術で人間を表わしたものは多くはない。

角を持つヴィーナス(女性)と狩人(男性)

フランス・ローセル岩陰遺跡
3万4千年〜2万5千年前(レプリカ)*写真は原品
Musée d'Aquitaine-Lysiane Gauthier, Mairie de Bordeaux

角を持つヴィーナス(女性)と狩人(男性)

ラスコー洞窟ものがたり

発見  フランス南西部、モンティニャック村を見下ろす丘の上に世界遺産ラスコー洞窟はあります。1940年9月8日、村の少年の犬が穴に落ちました。秘密の通路を発見したと興奮した彼は、友人3名と中に入り、無数の美しい動物たちの壁画を発見しました。2週間ほどして、考古学者アンリ・ブルイユがはじめて学術調査を行い、壁画の写真や模写はまたたく間に全世界の人々を驚かせることになりました。

ラスコー洞窟
ラスコー洞窟

閉じられたラスコー洞窟
Maurice Bunio with permission from the Ministѐre de la Culture et de la Communication (MCC)

危機  世紀の大発見を聞いた人々は一目見ようと静かな村へと押し寄せました。十分な調査もされずに工事や空調設備の設置が行われ、洞窟内の環境は激変しました。その結果、カビが大量発生し、壁画は汚染されてしまいます。そこで1963年4月17日、フランス政府によってラスコー洞窟は公開を取りやめ、その後は研究者でも内部に立ち入れなくなってしまいました。

再現  公開をとりやめた壁画の美を体験してもらうため、手作業による洞窟の測量と模写で再現した展示施設「ラスコー2」が遺跡の近くに造られました。近年ではデジタル技術が進化し、レーザースキャンやデジタルマッピングなどの最新技術を駆使して、実物の迫力を見事に再現した「ラスコー3」が誕生し、世界を巡回することとなりました。

ラスコー洞窟

復元される壁画(ラスコー3)
Philippe Psaila, with kind permission from the Ateliers des fac- similés du Périgord (AFSP)

ラスコー洞窟近くを流れるヴェゼール川と周辺の風景

ラスコー洞窟近くを流れるヴェゼール川と周辺の風景
Jonathan Barbot