仁和寺観音堂の須弥壇を再現。全33体、圧巻の展示!!

観音堂須弥壇
仁和寺観音堂須弥壇(画像:仁和寺提供)
会期:
平成30年7月3日(火)〜9月2日(日)
展示場所:
文化交流展示室 第11室
概要:
真言宗御室派総本山仁和寺は、仁和4年(888)の創建以来1130年の歴史を誇る京都有数の古刹です。
金堂の手前西側に建つ観音堂は延長6年(928)に建立され、現在の建物(重要文化財)は寛永21年(1644)に再建されました。ここは仁和寺で最重要儀式とされる「伝法灌頂」がおごそかに行われる重要な場所であり、内部は非公開となっています。
近年建物の傷みが進んでいたことから、平成24年度から半解体修理が実施されました。それに先立ち堂内の諸仏像も九州国立博物館まで運ばれ、館内の保存修復施設で彩色の剥落止めなどの修理が行われました。
平成30年度中に保存修理事業がすべて完了します。これを記念して本尊千手観音像をはじめ二十八部衆など全33体を一堂に公開し、文化財を未来へ受け渡すことの大切さを広く伝える機会としたいと思います。
協力:
真言宗御室派総本山仁和寺、京都府教育委員会

真言宗御室派総本山仁和寺

仁和寺は、仁和4年(888)、宇多天皇が父光孝天皇の遺志を継いで創建しました。幕末まで代々皇族が住職となる門跡寺院として高い格式を誇り、優雅な王朝文化と優れた密教美術をいまに伝えています。平成6年(1994)には世界遺産「古都京都の文化財」として登録されました。

主な展示作品の紹介 全て写真撮影OK】

千手観音菩薩立像

千手観音菩薩立像せんじゅかんのんぼさつりゅうぞう
像高156.3cm
江戸時代 17世紀
京都・仁和寺

観音堂の本尊です。おおらかな面もちで、頭上に10の小面をいただき、42本の腕を持っています。1本の腕で25の願いをかなえるとされ、本来の合掌する2本の腕に加えて40本の腕で千手を象徴しています。にぎやかな透かし彫りの光背が全身を包んでおり、像の荘厳しょうごんさをいっそう引き立てています。

降三世明王立像

降三世明王立像ごうざんぜみょうおうりゅうぞう
像高73.3cm
江戸時代 17世紀
京都・仁和寺

激しい怒りの表情をみせる4つの顔に8本の腕を持つ奇怪な姿です。胸の前で小指を組んだ独特ないんを結び、他の手には武器を持ち、仏敵を武力によって降伏ごうぶくさせようとしています。足下には、煩悩ぼんのうと欲望の象徴である大自在天だいじざいてん(シヴァ神)とその妃・烏摩うまを踏みつけています。

不動明王立像

不動明王立像ふどうみょうおうりゅぞう
像高72.3cm
江戸時代 17世紀
京都・仁和寺

不動明王は、密教の中心的な教主である大日如来だいにちにょらい化身けしんとされています。両目を見開いていますが、上の歯をむき出して下唇をぐっと噛みしめており、怒りを内に秘めているかのようです。

二十八部衆立像にじゅうはちぶしゅうりゅうぞう
像高82.5〜93.0cm
江戸時代 17世紀
京都・仁和寺

千手観音菩薩に従い、仏教の教えとその信者を守る善神たちです。甲冑かっちゅうを着けた武将像のほか、異国風の装束を着けた女神像、動物を背負う像、楽器を持つ像、仙人姿の像などが含まれており、バラエティに富んでいます。像容は京都・妙法院蓮華王院三十三間堂の国宝二十八部衆像(鎌倉時代)にならっています。

風神・雷神立像

風神・雷神立像ふうじん・らいじんりゅぞう
[風神]像高77.7cm [雷神]像高78.9cm
江戸時代 17世紀
京都・仁和寺

いずれもインドの古い神話に起源をもつ護法神で、自然現象のわざわいを除く神とされています。千手観音菩薩の従者として風神・雷神が二十八部衆に加えられるのも、妙法院蓮華王院三十三間堂にならっています。


記念講演会「京都仁和寺の歴史と観音堂」

日時:
平成30年7月22日(日)13時30分〜15時00分(開場12時30分)
会場:
九州国立博物館1階ミュージアムホール
内容:
「観音堂のこれから~御室派宗団として~」[13時30分~13時50分]
 吉田正裕よしだしょうゆう(総本山仁和寺執行長)
「仁和寺の歴史~縁起そして宝蔵・観音堂~」[13時50分~14時20分]
 朝川美幸あさかわみゆき(総本山仁和寺学芸員)
対談「観音堂の仏像たち~信仰の対象と工芸品~」[14時20分~15時00分]
 吉田正裕(総本山仁和寺執行長)・楠井隆志(九州国立博物館展示課長)
聴講料:
無料(280名先着順)

夜のミュージアムトーク「撮影しナイト」

日時:
平成30年8月11日(土・祝)18時00分から30分程度
担当学芸員:
落合晴彦(九州国立博物館撮影技師)
会場:
九州国立博物館4階 文化交流展示室 第11室
聴講料:
事前申込不要、聴講無料(ただし文化交流展の観覧料が必要です)
内容:
当館の文化財撮影技師が仏像撮影のコツをお教えいたします。カメラ、スマートフォンを持参してご参加ください。

ミュージアムトーク「仁和寺観音堂の千手観音像とその仲間たち」

日時:
平成30年8月14日(火)15時00分から30分程度
担当学芸員:
楠井隆志(九州国立博物館展示課長)
会場:
九州国立博物館4階 文化交流展示室 第11室
聴講料:
事前申込不要、聴講無料(ただし文化交流展の観覧料が必要です)