安土桃山時代に流行した半筒形の堂々とした器体に、優美なあやめ文を鉄釉であらわす。 平成18年に絵唐津の茶碗では初の重要文化財の指定を受けた、絵唐津茶碗を代表する名碗。
床の間に掛けて使用する掛花入として作られたもの。胴部や口縁部を大胆に歪ませた形やへら彫りによる装飾は、安土桃山時代から江戸時代初頭ならではの造形美をみせる。
稜花形の猪口。口縁部と下部に呉須で川をあらわし、そこに流れる紅葉を赤・緑・黄・紫色の絵具で描いて、全体を優美な龍田川の意匠とする。