今年も国宝の梵鐘を特別公開!「西光寺梵鐘」を、4月22日より展示いたします!
狐峯山西光寺(こほうざんさいこうじ)(福岡市早良区)が所蔵する梵鐘は、承和6年(839)年に制作された青銅製の鐘です。紀年銘のある鐘としては国内で5番目に古く、また九州にある鐘のなかでは、観世音寺(かんぜおんじ)(太宰府市)の鐘に次ぐ古さを誇ります。
この鐘は、もともと伯耆(ほうき)(現 鳥取県)金石寺の梵鐘として作られましたが、後に出雲(いずも)(現 島根県)の出雲大社に奉納され、さらに各地を転々としました。明治初年の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)を乗り越え、ようやく明治30年(1897)に西光寺に安住の地を得て現在に至っています。
昨年来、当館ではこの「流転の名鐘(めいしょう)」を展示するとともに、様々な調査を行ってきました。本年も、ご所蔵者の格別なご厚意により引き続きお預かりし、展示をさせて頂くこととなりました。国宝の梵鐘を間近でみることのできる、絶好の機会です。梵鐘がもつさまざまな魅力をぜひご堪能下さい。
承和6年(839) 西光寺所蔵
龍頭部分
銘文(陽鋳)