2016年4月に熊本・大分の地に発生した地震を受け、熊本県では地震で被害にあった文化財のレスキューが進められています。発災から7ヶ月あまりを経た今、この経験から何を学び、次なる災害に備えいかに地域が取り組むべきなのか、改めて問われています。
そこで当シンポジウムでは、まず阪神・淡路、東日本の地で文化財レスキューの第一線を担った2人が、これまでの文化財防災のあり方や、今回の熊本地震を受けて考えたことを対談します。次に、発災後7ヶ月の間に取り組んできた文化財レスキューについて、現場担当者から報告します。さらに、文化財の防災に取り組んでいる機関や団体の役割、地域とのかかわり方など、フロアからの発言も求めながら議論を深め、課題を見据えます。