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特別展『平山郁夫 シルクロードの軌跡』 その1

平山郁夫の原風景

筆者 臺信祐爾

 文化勲章受賞者で日本画家の平山郁夫氏(1930 - 2009)は、広島県尾道市の生口島(いくちじま)で生まれました。
 平山氏は、小さい頃から目の前に広がる海で遊び、小学校の時には水泳選手だったそうです。先日、生口島に建てられた平山郁夫美術館にうかがい、平山氏の絵画をお預かりしてきました。
 生家そばの岸から見ると、満ち潮の時には東へ、引き潮の時には西へと海水が流れます。その間には、30分ほど潮が止まって見える時間帯があり、地元では「とろみ」と呼ぶと、実弟の平山助成・平山郁夫美術館長から教えていただきました。
 平山氏の絵によく見られる、群青と金色や緑色といった特徴ある色の組み合わせは、幼児期に慣れ親しんだ周囲の風景の中に求められそうです。
 雨の生口島と夕方の生口島の写真をご覧ください。

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雨の生口島(撮影日:2012年2月)

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夕方の生口島(撮影日:2012年3月)