一、中国はここから生まれた。文明の姿を伝える優品の数々
本展では、中国文明の核心をとらえることができるように、中国・河南省の出土品や美術品に着目しました。河南省は、幻の初期王朝といわれた夏王朝をはじめとして、商、東周、後漢、三国魏、西晋、北魏、北宋といった主要な王朝が都をおいた地域であり、隋や唐もこの地を重要拠点としました。展示品は河南省文物局の全面協力のもと、東京・奈良・九州の三つの国立博物館の共同調査によって厳選。中国文明を雄弁に物語る優品が集います。
二、新しいコンセプトの中国展です
中国文明の特質は、王朝がかわっても文化が失われることなく、次の王朝へ受け継がれ、さらに発展を遂げて、新たな文化を生み出していく点にあります。中国文明は常に誕生と成長を繰り返しているのです。
そこで本展では、「王朝」「技」「美」という三部構成によって、中国文明の真の姿に迫ります。このかつてない視点と構成によって、青銅器や玉器といった中国文明の代名詞ともいえる作品群がもつ歴史的、文化的な意義を再構築します。観覧者を新たな切り口から多彩な中国文明へといざないます。
三、バラエティに富んだ個性豊かな作品群
青銅器、玉器、陶磁器、金製品、絵画、文字…。合計約140件からなる様々なジャンルの展示作品がおりなす極上の中国文明フルコースをご堪能いただけます。
会期
平成22年10月5日(火)〜11月28日(日)
休館日
月曜日
*(ただし10月11日(月・祝)は開館、翌日休館)
開館時間
午前9時30分〜午後5時
(入館は午後4時30分まで)
観覧料
一 般 1,300円(1,100円)
高大生 1,000円(800円)
小中生 600円(400円)
*( )内は前売りおよび団体料金(20名以上の場合)です。
*上記料金で九州国立博物館「文化交流展(平常展)」もご覧いただけます。
*障がい者等とその介護者1名は無料です。展示室入口にて、障害者手帳等をご提示ください。
*満65歳以上の方は前売り一般料金でご入場いただけます。チケット購入の際に年齢が分かるもの(健康保険証・運転免許証等)をご提示ください。
*キャンパスメンバーズの方は団体料金でご入場いただけます。チケット購入の際に学生証、教職員証等をご提示ください。
*前売券はローソンチケット、チケットぴあ ほか主要プレイガイドで8月5日から発売予定。JR 九州は9月5日から発売予定。
展覧会開催期間中、ご来館日が誕生日の方は本展の観覧料無料。
*誕生日を確認できるものをご持参下さい。4 階の文化交流展は観覧料金が必要となります。
前売券、当日券を購入された場合、代金の払い戻しはできません。
主催
九州国立博物館・福岡県、読売新聞社、FBS福岡放送、中国河南省文物局
後援
文化庁、中国大使館、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、九州・沖縄各県教育委員会、福岡市教育委員会、北九州市教育委員会、太宰府市、KRY山口放送、TOSテレビ大分、KKTくまもと県民テレビ、NIB長崎国際テレビ、KYT鹿児島読売テレビ、OTV沖縄テレビ、cross fm、FM FUKUOKA、LOVE FM、天神エフエム、九州旅客鉄道、西日本鉄道、(社)日中友好協会、(社)日本自動車連盟福岡支部、福岡商工会議所、太宰府市商工会、太宰府観光協会
お問い合わせ
050-5542-8600(NTTハローダイヤル午前8時〜午後10時)
ごあいさつ
成長と発展を続ける中国。そのいしずえはどのように築かれていったのでしょうか。「誕生!中国文明」展は、多くの王朝が都をおき、常に中心的役割を果たしてきた河南省に着目し、中国文明の核心に迫ろうとする展覧会です。
紀元前2000年頃、中国最初の王朝とされる夏王朝が誕生し、中国文明の代名詞ともいえる玉や青銅による文化がはやくも花開きました。その文化は、王朝が交替しても失われることなく発展を続け、次々と新たな文化・芸術を生み出していきました。そのことを今に伝えるのが、王朝の歴史が最も厚く堆積する河南省の出土品です。政治・経済・文化の中心地で培われた品々には、中国文明を特徴づけるさまざまな要素が詰まっているといえましょう。
この展覧会では、「王朝の誕生」「技の誕生」「美の誕生」という三つのテーマをもうけました。中国文明の精華をさまざまな角度から見つめて頂くことで、新たな発見と感動が生まれることでしょう。
最後に、本展の開催に御尽力を賜った中日両国の関係各位にあつく御礼申し上げます。
主催者
展覧会構成
*画像はクリックすると拡大します。
第一部 王朝の誕生
中国で最初の王朝はどこで生まれ、どのように発展したのでしょう。本展の第一部では、幻の王朝と呼ばれ、近年では中国最古の王朝との説が有力な夏王朝の文物をはじめとして、商、周、漢に至る王朝の足跡をたどります。強固な統治機構である王朝のもとでは、巨大な建築、儀礼のための金属器、文字などがつくられました。王朝はまさに古代文明の誕生と発展の礎といえましょう。
主な作品
動物紋飾板 (どうぶつもんかざりいた)
青銅、トルコ石象嵌(ぞうがん)
偃師(えんし)市二里頭(にりとう)Ⅵ区11号墓出土
夏時代 前17〜前16世紀 洛陽博物館蔵
|
動物紋飾板 (どうぶつもんかざりいた)
青銅、トルコ石象嵌(ぞうがん)
偃師(えんし)市二里頭(にりとう)Ⅵ区11号墓出土
夏時代 前17〜前16世紀 洛陽博物館蔵
青銅の板にトルコ石を敷き並べ、両眼には特に大きな半球形のトルコ石を嵌(は)める。単純な造形の中に独特の風格が漂う。中国古代の歴史書が伝える幻の王朝である夏王朝の芸術的志向を示す重要資料。身分の高い人の墓から出土したとき胸元に置かれていたことから、本来は衣服に結わえられていたものと考えられる。
|
方鼎 (ほうてい)
青銅
鄭州(ていしゅう)市南順城街出土
商時代 前16〜前15世紀 河南博物院蔵
|
方鼎 (ほうてい)
青銅
鄭州(ていしゅう)市南順城街出土
商時代 前16〜前15世紀 河南博物院蔵
肉などをいれて煮込み、神々や先祖の霊前に捧げた。器の側面中央には、獣面紋があらわされており、これは天帝(天の最高神)ともいわれる。商王朝の中心部では、鋳造技術の発達に伴って、このような大型青銅器が多数作られた。巨大な青銅器を生産していくためには、資源を安定的に確保するとともに、専門的な工房を統括していく組織、すなわち強大な統治機構が必要なのである。このような巨大な青銅器に、商王朝の力の大きさが示されているといっても過言ではない。
|
金縷玉衣 (きんるぎょくい)
玉、金
永城(えいじょう)市芒碭山僖山(ぼうとうさんきざん)1号墓出土
前漢時代 前1世紀 河南博物院蔵
|
金縷玉衣 (きんるぎょくい)
玉、金
永城(えいじょう)市芒碭山僖山(ぼうとうさんきざん)1号墓出土
前漢時代 前1世紀 河南博物院蔵
漢代になると玉に対する志向は最高潮となり、漢王室の皇族や王侯貴族は亡くなると全身を玉衣で覆って葬られた。この玉衣を着て葬られていたのは、漢の皇帝から梁国という一地方の統治を任された王である。2000枚以上の玉を大きさや形を変えながら加工し、金糸によって綴じていた。これは当時の最も高貴な玉衣であり、梁国王が、皇帝にも迫ろうとする権力をもっていたことを示す。
|
玉覆面 (ぎょくふくめん)
玉
三門峡(さんもんきょう)市虢国(かくこく)墓地2001号墓出土
西周時代 前9 〜前8世紀 河南博物院蔵
|
玉覆面 (ぎょくふくめん)
玉
三門峡(さんもんきょう)市虢国(かくこく)墓地2001号墓出土
西周時代 前9 〜前8世紀 河南博物院蔵
中国ではきめが細かく光沢のある石を玉とよび、古代から現代に至るまで珍重されている。本例は亡き君主の顔にかぶせた布に縫い付けていたもの。いまは風化して表面がくすんでいるが、当時は青みをもった半透明の玉であったと思われる。曲線を多用する顔の部分と、直線を多用する外周部分とが見事なコントラストを示す。玉には遺体の腐敗防止や、あるいは死者を再生するなどの効力があると考えられており、国王や君主の間で非常に流行した。
|
第二部 技の誕生
玉器、陶磁器、青銅器、金属器などの中国を代表する工芸品は、単に外見が美しいというだけでなく、高度な技術を内に秘めています。技術は、美しい造形や色彩、すぐれた機能性を求めて発展を繰り返し、さらに新たな技術をも生み出していきました。第二部では「暮らし」「飲食のうつわ」「アクセサリー」という三つのテーマによって、器物にこめられた多様な技の世界をご紹介します。
主な作品
角 (かく)
青銅
信陽(しんよう)市溮河港(しがこう)出土
西周時代 前11〜前10世紀 信陽市文物局蔵
|
角 (かく)
青銅
信陽(しんよう)市溮河港(しがこう)出土
西周時代 前11〜前10世紀 信陽市文物局蔵
角とは、三本脚で注ぎ口をもたない器のことで、酒などをいれて祖先祭祀などに用いた。一度の祭祀で多数使用することもある。三本脚の器は日本では馴染みが薄いが、中国では古くからさかんに作られた。三本脚は大きく出っ張ることがなく、非常にコンパクトにまとめられ、なおかつ安定感を損なうことがない。身の胴部に饕餮(とうてつ)紋と呼ばれる目を大きく見開いた獣の顔を表す。
|
三彩三耳壺 (さんさいさんじこ)
陶製
安陽(あんよう)市洪河屯范粹(こうがとんはんすい)墓出土
南北朝時代(北斉) 武平6年(575) 河南博物院蔵
|
三彩三耳壺 (さんさいさんじこ)
陶製
安陽(あんよう)市洪河屯范粹(こうがとんはんすい)墓出土
南北朝時代(北斉) 武平6年(575) 河南博物院蔵
日本が古墳時代であった6世紀頃、中国では複数の異なるうわぐすりをかけた陶磁器が生まれた。本例はそのような技術が芽生えた頃の作品である。素地に白化粧を施して、そこに透明のうわぐすりをかけ、さらに緑色のうわぐすりを筋状に流している。こうしたひかえめな彩色をさきがけとして、ほどなく多彩な唐三彩が生み出されることになる。
|
三彩双龍耳瓶 (さんさいそうりゅうじへい)
陶製
鞏義(ぎょうぎ)市芝田孝北食品公司出土
唐時代 8世紀 鄭州市文物考古研究院蔵
|
三彩双龍耳瓶 (さんさいそうりゅうじへい)
陶製
鞏義(ぎょうぎ)市芝田孝北食品公司出土
唐時代 8世紀 鄭州市文物考古研究院蔵
緑色と褐色のうわぐすりを流しかけ、絶妙な色合いをみせる。白いまだらは、うわぐすりをかける前に溶かした蝋をおくことによって出来るものである。これは「蝋(ろう)抜き」と呼ばれる唐三彩の代表的な技法である。細くすぼまる頸の両側には龍をかたどった取っ手がつく。胴部はやわらかな曲線を描く。この形の器は、ギリシアなどの地で酒などを貯蔵した容器「アンフォラ」を起源とするものである。唐王朝の国際性と製陶技術の蓄積が生み出した、唐三彩の優品である。
|
七層楼閣 (しちそうろうかく)
土製、彩色
焦作(しょうさく)市出土
後漢時代 2世紀 焦作市博物館蔵
|
七層楼閣 (しちそうろうかく)
土製、彩色
焦作(しょうさく)市出土
後漢時代 2世紀 焦作市博物館蔵
焼きしめた粘土を巧みに積み上げて、7階建ての建物と付属の建物そして空中通路を再現する。1階の扉は実際に開閉が可能であり、荷物を担いだ人物が中に入ろうとし、そのそばには一匹の番犬が寝そべっている。あたかも現実の生活の一場面をきりとったかのようである。おそらくこの建物も、現実に存在したものを模倣したのであろう。今から1900年ほど前の中国が高い建築技術をもっていたことや、当時の人々の生活のさまが示される貴重な資料である。
|
金製耳飾 (きんせいみみかざり)
金
洛陽市邙山(ぼうざん)宋墓出土
北宋時代 11〜 12世紀 洛陽博物館蔵
|
金製耳飾 (きんせいみみかざり)
金
洛陽市邙山(ぼうざん)宋墓出土
北宋時代 11〜 12世紀 洛陽博物館蔵
細い金線や極小の金粒を用いて作った一対の耳飾り。繊細で手の込んだ技法によって、花に蝶が舞い降りる姿を大胆かつ明快な構図で表現する。本例は北宋の貴族の墓からみつかった。葬られていたのは女性で、頭の両側から出土したことから、実際に耳につけた状態で埋葬されたものと考える。
|
第三部 美の誕生
中国文明において、美への探究には大きく二つの方向性がみられます。ひとつは理想美。神や仏など人々の憧れの世界を具体的に表そうとして発展した美の世界です。もうひとつは現実美。今生きている世界の中に美を見出そうとする動きです。第三部では「神仙の世界」「仏の世界」「人と動物」「書画の源流」という四つのテーマによって、中国文明が生み出した美の神髄を堪能していただきます。
主な作品
御者と馬 (ぎょしゃとうま)
土製、彩色
洛陽市十五工程局小学出土
唐時代 8世紀 洛陽博物館蔵
|
御者と馬 (ぎょしゃとうま)
土製、彩色
洛陽市十五工程局小学出土
唐時代 8世紀 洛陽博物館蔵
粘土を型押ししたのち、細かな動きを巧みに造型化している。人物は右手で手綱を引き、馬はそれに抵抗するかのように左前脚をあげ、右前脚で踏ん張っている。日常の中に埋もれがちな一瞬の動きを見事に写し取った作品である。墓への副葬品としてつくられた俑(よう)の中でも特に生命力にあふれている。
|
宝冠如来坐像 (ほうかんにょらいざぞう)
石灰岩
洛陽市龍門(りゅうもん)石窟
唐時代 8世紀 龍門石窟研究院蔵
|
宝冠如来坐像 (ほうかんにょらいざぞう)
石灰岩
洛陽市龍門(りゅうもん)石窟
唐時代 8世紀 龍門石窟研究院蔵
世界遺産に登録される龍門石窟は、洛陽市の南郊にある大規模な仏教石窟寺院で、5世紀末以来2000を超える窟院(くついん)がつくられた。この像は唐代の制作で、右手を下げた手印はブッダが悟りを開いたときの姿とされる。当時インドへ赴いた多くの求法僧(ぐほうそう)たちは、経典や仏像など多くのものを中国へもたらした。体にまとわりつくような衣の表現にも、インドからの強い影響がうかがえる。
|
鎮墓獣 (ちんぼじゅう)
白磁
安陽市豫北紗廠張盛(よほくしゃしょうちょうせい)墓出土
隋時代 開皇15年(595) 河南博物院蔵
|
鎮墓獣 (ちんぼじゅう)
白磁
安陽市豫北紗廠張盛(よほくしゃしょうちょうせい)墓出土
隋時代 開皇15年(595) 河南博物院蔵
墓を守る神獣で、隋唐の頃、貴族層の墓には必ずといっていいほど置かれていた。中国独特のもので朝鮮半島や日本には伝わらなかった。人間の顔に獣の体という奇怪な姿で、頭髪と背中の飾りは鋭く尖り、口をかき結んで前をみつめる表情は、何者も寄せつけようとしない確固たる意志さえも感じられる。
|
神面 (しんめん)
青銅
平頂山(へいちょうざん)市応国墓地84号墓出土
西周時代 前10〜前9世紀
河南省文物考古研究所蔵
|
神面 (しんめん)
青銅
平頂山(へいちょうざん)市応国墓地84号墓出土
西周時代 前10〜前9世紀
河南省文物考古研究所蔵
古代中国には様々な神がおり、人々の願いや驚異的な力を期待して、このような面が作られたのだろう。眼は丸く突出し、耳はつりあがる。不思議な表情の仮面であるが、人がかぶるにはやや小さい。用途は明らかでないものの、出土状況などから高貴な車馬に取り付けて邪悪なものを払いのけるための鬼神の面である可能性もある。仏教や儒教が確立する以前の、古代中国の精神世界に迫る重要な作品である。
|
卜骨 (ぼっこつ)
安陽市殷墟(いんきょ)出土
商時代 前13〜前11世紀
河南博物院蔵
|
卜骨 (ぼっこつ)
安陽市殷墟(いんきょ)出土
商時代 前13〜前11世紀
河南博物院蔵
商王朝では、亀の甲羅や動物の骨を熱して、生じるひび割れから吉凶を判断する占いが盛んであった。占いの結果は骨に刻みこまれ、それを甲骨文字と呼ぶ。これは中国最古の本格的な文字であり、今につたわる漢字の原型でもある。中国では文字は単なる情報伝達手段にとどまらず、伝統芸術へと昇華したが、その原初の形がここにみられる。
|
香炉 (こうろ)
青銅、鍍金
登封(とうふう)市法王寺2号塔地宮出土
唐時代 8〜9世紀
河南省文物考古研究所蔵
|
香炉 (こうろ)
青銅、鍍金
登封(とうふう)市法王寺2号塔地宮出土
唐時代 8〜9世紀
河南省文物考古研究所蔵
蓋と身ともに6弁の花形を呈し、全体が獣や花葉の紋様で埋め尽くされた金銅製香炉。中国では仏教寺院の塔の地下に「地宮」とよばれる室を設け、そこに仏舎利や数々の供養具を安置した。この香炉は地宮の供養壇の中央に置かれていたもの。
|
「関中侯印」金印 (かんちゅうこういん きんいん)
金温県趙堡村(おんけんちょうほそん)採集
後漢時代 3世紀 河南博物院蔵
|
「関中侯印」金印 (かんちゅうこういん きんいん)
金温県趙堡村(おんけんちょうほそん)採集
後漢時代 3世紀 河南博物院蔵
漢代は身分に応じて公印の材質が異なる。皇帝や皇后は玉、重要閣僚や高級貴族、外国の王は金、一般の閣僚級は銀、それ以下は銅であった。本例は亀形のつまみをもつ金印で、印面には三国志で有名な魏の曹操が定めた爵位「関中侯」と「印」の4文字を刻む。本作品の書体は、秦王朝の頃に誕生した篆(てん)書体の系統であり、印章の文字はほぼこの書体を用いて刻まれた。篆書はその後も長きにわたって用いられ、独特の書法美を確立するまでに発展した。
|
王尚恭墓誌 (おうしょうきょうぼし)
石製
孟津(もうしん)県北陳村(ほくちんそん)出土、司馬光(しばこう)(1019 〜 1086)書
北宋時代 元豊七年(1084) 河南博物院蔵
|
王尚恭墓誌 (おうしょうきょうぼし)
石製
孟津(もうしん)県北陳村(ほくちんそん)出土、司馬光(しばこう)(1019 〜 1086)書
北宋時代 元豊七年(1084) 河南博物院蔵
中国では、高貴な人が亡くなるとその人の親族構成や経歴を石に刻むことが行われた。これを墓誌とよぶ。墓誌の書体は時代ごとに変化し、時には高名な人物によってその文章が作られた。本例は北宋時代の王尚恭という官僚の墓誌。この墓誌は葬られた人物よりも、文字を書いた人物が注目される。その名は司馬光。北宋の政治家であり、中国の歴史書の中でも名著の誉れ高い『資治通鑑(しじつがん)』を編纂した宋代随一の知識人である。端正で力強い書体からは司馬光の人柄がうかがえるようである
|
イベント
特別公演 胡弓演奏家・趙国良
「中国王朝への旅-胡弓の調べにのせて-」
日時:
平成22年10月9日(土)10:30〜11:00
ミュージアムコンサート
「中国伝統音楽からクラシックまで」
九州交響楽団弦楽四重奏
日時:
平成22年11月6日(土)13:30〜15:00
料金:
無料[事前申込]入場には観覧券(半券でも可)の提示が必要。
*定員280名
日時:
平成22年10月30日(土)13:30〜14:00
記念講演会
日時:
平成22年10月5日(火)14:00〜15:30
料金:
無料[事前申込]入場には観覧券(半券でも可)の提示が必要。
*定員280名
「王朝、技、美の誕生-中国河南省が生み出した芸術と文化-」
日時:
平成22年10月24日(日)13:00〜15:10(途中休憩あり)
講師:
小泉惠英(九州国立博物館企画課長)
市元塁(九州国立博物館企画課特別展室)
料金:
無料[事前申込]入場には観覧券(半券でも可)の提示が必要。
*定員280名
日時:
平成22年11月14日(日)11:00〜12:00
料金:
無料[事前申込]入場には観覧券(半券でも可)の提示が必要。
*定員280名
記念講演会のお申し込み・お問い合わせ:
往復はがきの「往信用裏面」に郵便番号、住所・氏名・電話番号・聴講希望講演会名を、「返信用表面」に郵便番号、住所・氏名を明記のうえ、下記までお申し込みください。往復はがき1枚につき、1名様・1イベントのお申し込みとなります。
応募締め切りは、各開催日の10日前まで。応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
【申し込み宛先】
〒810-8581
(住所不要)
読売新聞西部本社事業部内「中国文明展イベント」係
電話092-715-6071(平日10:00〜17:00)