特別展

開館記念特別展「美のシリーズ」第三弾『 うるま ちゅら島 琉球 』

 九州国立博物館では開館記念特別展「美のシリーズ」第3弾として『うるま ちゅら島 琉球』を開催します。「うるま」は、沖縄で「うる(珊瑚のかけら)」の「ま(間=空間)」という語源を持つ説があり、「沖縄島」をさす言葉です。「ちゅら島」は「美しい島」という意味で、皆さんには「ちゅらさん(美しい)」という言葉のほうがおなじみかもしれません。これまで「美の国」「美の十字路」という言葉のもとに、日本と中国の美術に焦点をあてた展覧会を開催しましたが、今回は日本列島の最南端に美しく浮かぶ島々の文化を取り上げます。

 現在は日本のひとつの県である沖縄ですが、かつてこの島々は琉球というひとつの国であり、独自の文化を育んでいました。琉球王国は自らを「万国津梁(ばんこくしんりょう)[世界の架け橋]」とたとえたように、東アジア世界の中にあって、海を舞台に繰り広げられた多彩かつ多様な交流の歴史を持っていたのです。その独自性というのも、琉球の地理的あるいは歴史的な事情を反映して、日本や東アジア諸地域の文化の様々な要素を養分として芳醇に実ったものでした。展覧会に来ていただく方々が、作品を前に、あるいは親しみをおぼえたり、あるいはエキゾチシズムを感じたりするとすれば、こういった琉球の歴史的な背景が関係しているのでしょう。とはいえ、これはやはり独立したひとつの文化です。

 アジア史的な観点から琉球を見つめることによって、われわれ自身の文化が一面的なものでなく、多面性をもっていることを改めて認識したいと思います。

 日本と中国の間に位置した琉球の文化が、東アジアの激動の歴史の中で形成されつづけてきたことを、総件数150件の優れた美術品と歴史資料をとおして紹介し、来観される方々に、豊かで力強い琉球の世界への旅をお楽しみいただきたいと思います。

会期

平成18年4月29日(土)〜6月25日(日)

休館日

月曜休館

(5月1日(月)は開館)

会場

九州国立博物館 3階 特別展示室

(〒818ー0118 福岡県太宰府市石坂4ー7ー2)

開館時間

午前9時30分〜午後5時

(入館は午後4時30分まで)

作品総数

150件

国宝 1件・重要文化財 30件

出品目録[564KB]

観覧料

一 般 1,200円(1,000円)

高大生 900円(700円)

小中生 500円(300円)

*上記金額で当館「文化交流展示」もご覧いただけます。
*( )内は前売り、20名以上の団体料金です。
*障がい者等とその介護者1名は無料です。
 入館の際に障害者手帳等をご提示ください。
*満65歳以上の方は( )内料金でご入場いただけます。
 入館の際に年齢の分かるもの(健康保険証、運転免許証など)をご提示ください。
*キャンパスメンバーズの方は団体料金でご入場いただけます。
 会員証、学生証等をご提示ください。

主催

九州国立博物館、NHK福岡放送局、NHK九州メディス、西日本新聞社

共催

沖縄県、那覇市

後援

文化庁、(財)九州国立博物館振興財団、福岡県教育委員会、沖縄県教育委員会、九州・山口各県、同各県教育委員会、福岡市、同教育委員会、北九州市、同教育委員会、太宰府市、同教育委員会、那覇市教育委員会、石垣市、浦添市、宜野湾市、久米島町、西原町、琉球新報社、(財)沖縄観光コンベンションビューロー、福岡沖縄県人会、太宰府市商工会、太宰府観光協会、福岡県私学協会、(社)日本旅行業協会、福岡文化財団、西日本文化サークル連合、西日本天神文化サークル、NHK福岡文化センター、(社)日本自動車連盟福岡支部、西日本リビング新聞社

協賛

沖縄電力株式会社、オリオンビール株式会社、日本トランスオーシャン航空株式会社

特別協力

太宰府天満宮

協力

沖縄県物産公社、九州旅客鉄道、西日本鉄道、日本航空