過去の展示情報
トピック展示 :
斉明天皇と飛鳥
展示期間:
平成23年7月20日(水)〜8月28日(日)
展示場所:
文化交流展示室 関連第8室
概要:
1350年前、九州・朝倉宮でひとりの女帝が波乱の生涯を閉じた。彼女の名は、斉明。奈良・飛鳥で皇極天皇として即位し、その後、斉明天皇として再度即位、日本史にその名が刻まれる人物だ。飛鳥に残る数多くの石造物の多くは、彼女が残したものだという。また、朝鮮半島動乱に端を発した国難に対して、天皇自ら九州に赴き陣頭指揮をとる。しかし、その半ばで倒れ、その後、白村江で大敗を喫した日本は西の護りを固めるために、大宰府・大野城・水城を築く。
このトピック展示は、そんな大宰府成立前夜のエピソードを掘り起こすことを目的として、斉明天皇に光を当てて、彼女が繋いだ飛鳥と筑紫にゆかりのある出土品・歴史資料などを展示する。また、本展期間中には、発掘調査で斉明天皇陵とされた明日香村牽牛子塚古墳をめぐるシンポジウムも、7月30日にミュージアムホールにて開催される(入場無料・要予約)。この牽牛子塚古墳の古墳出土品も九州での公開は初となる。本展では、斉明天皇没後1350年という節目の年に当たり、東アジア激動の時代を生きた斉明天皇にスポットを当て、その生涯をたどりたい。
主な展示品:
展示作品の紹介
*画像はクリックすると拡大します
その他 国宝・万葉集(斉明天皇御製と伝えられる歌)、日本書紀(朝倉宮関連記事部分)、川原寺出土瓦、観世音寺出土瓦などを展示する。 |
担当研究員のコメント
未曾有の国難に1350年前の女帝はどのように立ち向かったのでしょうか。国宝・万葉集や飛鳥に残る石造品、牽牛子塚古墳(斉明天皇陵か?)出土品などが並ぶ展示室をたどりながら、危機を乗り切るヒントを探してみて下さい。
河野一隆(企画課文化交流展室)