過去の展示情報
金子量重氏寄贈品による アジアの民族造形
Ethno-Forms of Asia:Selected pieces from Dr. KANEKO collection
展示期間:
平成21年2月24日(火)〜5月6日(水・祝)
展示場所:
文化交流展示室第2・3室
概要:
九州国立博物館は、我が国とアジアとの文化交流をそのテーマとしています。その趣旨にご賛同いただいたアジア民族造形文化研究所長である金子量重氏より、2回にわたって1100件を越えるアジア各地の民族造形品の寄贈を受けました。この金子コレクションには、アジアに暮らす様々な民族によって作り使われてきた、生活のあらゆる側面に関係する道具が含まれているといっても過言ではありません。今回の展覧会では、このコレクションの中から厳選したおよそ200件を展示します。
展示テーマは大きく二つに分かれます。一つは第3室の「アジアの生活、アジアの民族造形」です。ここでは、様々な生活用具を衣・食・住・芸能・祈り・学・遊びという7つに分類し、同様の機能や目的を持つ道具が、地域・国・民族によって実に様々な形態やデザインで表現され、使われていることに注目しています
続く第2室では、「アジアの顔、アジア人の眼差し」と題し、アジア各地の仮面や影絵、人形などを通じて、アジアの人々が自分達・自民族の顔、表情をどのように表現しているのかに焦点を当てます。顔の表現に注目すると、民族ごとの形質的特徴、価値観、思想、美的センスなどが凝縮して表現されていることがよく分かるでしょう。
この展覧会が、簡単に「アジア」という一言にまとめられている人々の暮らしや考え方が、実は大変多様で、独自性に富むものであることを実感していただく機会の一端となれば幸いです。
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牛角形銀製頭飾り 中国南西部に居住する少数民族苗族の若い女性が、祭りの時に着用する銀製の冠。銀板を牛角形に切り抜き文様を打ち出す。銀製の装飾品は富裕の象徴でもある。苗族は農耕を主要な生業としており、水牛は苗族にとって生活の上で欠かすことのできない重要な家畜である。 |
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木彫バイラブ神鴨居 バイラブ神は、ヒンズー教最高神の一であるシヴァ神のヴァリエーションで、ネパールで広く信仰される。この長さ3mの木製鴨居には、中央のバイラブ神が両端に彫り込まれた蛇?の尾に掴み噛みつく姿が彫り込まれている。 |