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九州国立博物館に“飾り山”が飾られます
このたび九州国立博物館(九博)の1階エントランスホールに、博多の総鎮守櫛田神社の祭礼として、毎年7月1日から15日まで福岡市内において繰り広げられる「博多祇園山笠(国指定重要無形民俗文化財)」の飾り山笠が飾られます。
博多っ子の心意気である絢爛な飾り山をぜひお楽しみください。
棒締め(山台に舁き棒を取り付ける行事):
平成25年8月18日(日)10時00分〜(予定)

公開飾り付け期間:
平成25年8月28日(水)〜29日(木)10時00分〜(予定)
*飾り付け作業の進行状況によって終了期間が早まることもあります

展示期間:
平成25年8月30日(金)〜平成26年3月頃予定

会場:
九州国立博物館1階エントランスホール

表題:
表: 起死回生尊氏陣(きしかいせいたかうじのじん)
人形師 中村信喬 氏
見送り: 正成千剣破城誉(まさしげちはやじょうのほまれ)
人形師 白水英章 氏
表「起死回生尊氏陣」

表「起死回生尊氏陣」
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表「起死回生尊氏陣」人形師:中村信喬 氏
「太平記」で有名な室町幕府の初代将軍、足利尊氏は人望厚き武者だったようです。乱れた武士の世を正すため、鎌倉幕府に見切りをつけて後醍醐天皇に味方し、幕府を倒します。
しかし、公家中心の政治を進める後醍醐天皇と対立し、一転追われる身に。そして起死回生を賭け、軍勢を率い、弟の足利直義とともに九州に下ります。撤退の途上、光厳上皇から院宣を受け、九州では、少弐頼尚ら有力武将を持ち前の人望で味方につけ、建武三年(一三三六年)筑前・多々良浜で肥後の菊池武敏の大軍と激突します。尊氏軍は少数ながらも菊池軍を撃破し、その勢いで一気呵成に京に攻め上がり、やがて幕府を開きます。勇猛で人を大事にし、人から慕われた尊氏を表現してみました。

見送り「建速須佐之男命」

見送り「正成千剣破城誉」
(*画像はクリックで拡大)

見送り「正成千剣破城誉」人形師:白水英章 氏
「大楠公」と敬慕された楠兵衛尉正成は「太平記」を彩った名将で、義の人だったといわれています。もともとは河内の土豪で、後醍醐天皇に出会ってからは一貫して忠誠を尽くし、武将としての知力、胆力を発揮しました。千剣破城(千早城)の戦いは、元弘三年(一三三三年)、後醍醐天皇の倒幕運動に呼応した正成を、幕府勢が包囲した戦いです。正成の籠る河内の千剣破城に幕府軍の阿曾弾正少弼、名越越前守、大仏高宣、金沢貞将らの大軍が攻めかかります。しかし正成は石や丸太を崖から落とし、わら人形に甲冑を着せて敵の矢の的にし、刺さった矢を使い回すなどの奇策を用いて徹底抗戦しました。正成が身を以て示した義の大切さや優れた知略を感じてほしいとの思いを込めました。

主管:
博多祇園山笠振興会

協力・協賛:
西日本新聞社、九番山笠天神一丁目、九州国立博物館振興財団、九州国立博物館

お問い合わせ先:
NTTハローダイヤル 電話050-5542-8600(8時00分〜22時00分)