
重要文化財「阿弥陀如来坐像」
鎌倉時代 13世紀
人吉市・願成寺
相良氏とは、鎌倉時代の地頭から江戸時代の人吉藩主まで長きにわたり人吉・球磨の統治をおこなった全国的にも稀な存在。相良氏の菩提寺として創建した願成寺の本尊。頭部は大正時代に修理が入っているが、厳かな表情、張りのある頬、重厚感あふれる体部、細かな線を密集させる繊細な衣文は鎌倉時代初期の中央仏師の作風をしめす。人吉・球磨地方で守り伝えられた九州を代表する仏像。
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「豊臣秀吉判物」
肥後宗像家文書
安土桃山時代 天正14年(1586)
多良木町教育委員会
令和元年(2019)に多良木町で新発見された文書。天正14年(1586)3月に病没した宗像大宮司氏貞の後継者として、島津氏の北上阻止に貢献した宗像才鶴(石見益田氏からの養子)を賞賛し、秀吉が判(花押)を加えたもの。宛所の宗像才鶴は、その名から女性とも言われていたが、古代以来筑前国(福岡県)の宗像大社の祭祀を司り、周辺地域を支配してきた宗像大宮司家に、毛利氏重臣の益田氏から送り込まれた養子であったことが判明している。
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「日本書紀」
江戸時代 天明6年(1786)―文政5年(1822)刊
九州国立博物館
九州を巡幸したとされる景行天皇は、夷守【ひなもり】(宮崎県小林市周辺)の地から北上して熊県【くまのあがた】(後の球磨郡)に入ったという。そして在地豪族(熊津彦兄弟)を従わせた後、葦北沖(八代海)の水島(現・八代市)に渡ったと伝える。
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左:花手箱制作工程復元品 右:花手箱
現代 20世紀
熊本県伝統工芸館
きじ馬と同じく人吉球磨地域の代表的な伝統工芸のひとつ。杉の木箱に和紙を貼り、その上に胡粉を塗ってツバキなど艶やかな花や葉を描く。良質な木材を産出する、本地域ならではの、可愛らしい工芸品である。
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重要文化財「鎏金鏡」
あさぎり町 才園古墳出土
古墳時代 6世紀
あさぎり町教育委員会(熊本博物館保存)
鏡の背面全体に金が施された極めて珍しい鏡。4体の獣像の間に4体の神像が配置されている。中国・南朝の宋王朝(420~479)でつくられ、日本列島にもたらされた。
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特集展示 関連イベント
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リレー講座
日時:① 11月16日(土)13時30分~15時00分(13時開場)
② 11月30日(土)13時30分~15時00分(13時開場)
場所 :1階 ミュージアムホール
定員:280名(申し込み不要、先着順)
聴講料:無料
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ミュージアム・トーク
日時 :11月12日(火) 15時00分~15時30分
場所 :4階 文化交流展示室
講師 :展示課 齋部麻矢
聴講料:無料*ただし文化交流展の観覧料が必要です。
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内村光良監督 映画「夏空ダンス」上映会
日時:11月24日(日)午前・午後各1回
12月1日(日)午前・午後各1回
場所:1階ミュージアムホール
定員:280名 (申し込み不要、先着順)
入場料 :無料
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