加耶
加耶
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古代朝鮮半島と倭国の交流に迫る決定版!

加耶かやは3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島中南部におこ った国々の総称です。
鉄で栄え、金で飾った加耶諸国は、古墳時代の日本にもさまざまな影響を与えました。
本展では、最新の研究成果に基づいて、加耶の前身である弁韓べんかん に始まり、562年に大加耶が滅亡するまでの、加耶の興亡の歴史をたどります。
また、加耶をはじめとするさまざまな地域から日本列島にやってきた「渡来人とらいじん 」たちがもたらした文化・技術に着目し、発掘調査出土品から、日本文化の形成過程に迫ります。

撮影OK

開催情報

会期

令和5(2023)年1月24日(火)~3月19日(日)

開館時間:

日曜日・火曜〜木曜日
9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
金曜日・土曜日【夜間開館】
9時30分〜20時00分(入館は19時30分まで)
*夜間開館の実施については変更になることがあります。

休館日:

月曜日

観覧料

一 般 1,700円
高大生 1,000円
小中生 600円
*上記料金で4階「文化交流展(平常展)」もご観覧いただけます。
*大学生以下の方は学生証や生徒手帳をご持参ください。
無料対象の方は以下の通りです。(証明書の提示等が必要です)
  • 未就学児
  • 障害者手帳等(*)をご持参の方およびその介護者1名
    *身体障害者手帳、療育手帳、 精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、小児慢性疾病医療受給者証 (障害者手帳アプリ「ミライロID」も使用できます。)
  • 無料観覧券をお持ちの方
  • 九州国立博物館友の会特別展観覧券をお持ちの方
  • 九州国立博物館メンバーズプレミアムパスをお持ちの方
  • 九州国立博物館賛助会員の方
  • 国立文化財機構の特別支援者および賛助会員、清風会員
  • ICOM会員
  • 日本博物館協会会員

*本展チラシ掲載の文章に、一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

誤:加耶は4世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島中南部に興った国々の総称です。 正:加耶は3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島中南部に興った国々の総称です。

チケット購入情報/出品目録/概要

当日券取り扱い所

ARTNEチケットオンライン
ローソンチケット(Lコード81904)
●九州国立博物館1階券売所

  • 払い戻し・転売不可。
  • 会期中のチケット購入には当日料金が適用されます。
  • チケット購入の際に各プレイガイドによって各種手数料が発生する場合があります。
  • 会場の混雑状況によっては、ご入場までお待ちいただくことがあります。
並ばず事前にお買い求めいただけるオンラインチケットが便利です

オンラインチケットに関するお問い合わせ: 「加耶展」事務局 092-711-5491(平日9時30分〜17時30分)
マスク着用は個人の判断でお願いします。( 厚生労働省「令和5年3月13日以降のマスク着用の考え方について」
平熱と比べて1度以上高い発熱や風邪などの症状がある場合はご入場いただけません。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、本展の予定や内容に変更が生じることがあります。その場合は当館ホームページ等を通じて随時お知らせいたします。
お問い合わせ:
ハローダイヤル
050-5542-8600(9時00分〜20時00分/年中無休)
主催:
九州国立博物館・福岡県、韓国国立中央博物館、国立歴史民俗博物館、西日本新聞社、西日本新聞イベントサービス、テレQ
共催:
(公財)九州国立博物館振興財団
助成:
(公財)福岡文化財団
特別協力:
太宰府天満宮
後援:
福岡市、太宰府市、太宰府市商工会、太宰府観光協会
関連イベント/図録情報

関連イベント

聴講無料

リレー講座

日時 :
[第1回]令和5年2月4日(土)14時00分~15時30分
[第2回]令和5年2月11日(土・祝)14時00分~15時30分
会場 :
九州国立博物館1階ミュージアムホール
定員 :
270名
講師・内容 :
[第1回]
「王陵でめぐる加耶の旅」白井克也(九州国立博物館研究員)
「地中海からきたガラス」齋部麻矢(九州国立博物館研究員)
「古代朝鮮半島における仏教の伝来と受容―その時、加耶は...―」大澤信(九州国立博物館研究員)
[第2回]
「加耶からの「渡来人」の行方」大高広和(九州国立博物館研究員)
「倭人と渡来人」小嶋篤氏(九州歴史資料館学芸員)
「はじめての牧場―河内潟のほとりに営まれた古墳時代の牧―」岡寺良(九州国立博物館研究員)

*イベントの参加には、本展観覧券もしくはQRチケット画面の提示が必要です。
*新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、定員や開催方法の変更、中止となる場合があります。その場合は九博ホームページ等でお知らせいたします。

公式図録

特別展「加耶」公式図録

A4判160ページ/1,500円(税込)

加耶をテーマとした日本で約30年ぶりの本格的な展覧会。
第一部「加耶の興亡」では、3~6世紀の朝鮮半島南部に栄えた加耶の諸国について、第二部「渡来人」では、加耶などから倭(当時の日本列島)にわたった渡来人の活躍を紹介。 16本の充実のコラムで加耶と渡来人の背景に迫ります。

1階ミュージアムショップで販売中です。
(営業時間:9時30分~17時00分 *夜間開館時は20時まで)

*特別展「加耶」では、音声ガイドはありません。

大加耶

大加耶の王、ここにあり

《韓国宝物》金銅冠

《韓国宝物》金銅冠こんどうかん

高霊池山洞32号墳出土
5世紀中葉
韓国国立大邱博物館蔵
(画像提供:啓明大学校博物館)

池山洞古墳群は、大加耶歴代の王の墓所。王の権威を表す冠には、中央に大きな立ち飾りを付け、細部に小さな点で波状文を表している。

大加耶

金のくさりは、大加耶の装い

金製耳飾り

金製耳飾きんせいみみかざ

陜川玉田M4号墳出土
6世紀前半
韓国国立晋州博物館蔵
*上記資料の右側のみ展示

大加耶の耳飾りは、鎖を使うのがお好み。鎖の先につける垂れ飾りを山梔子くちなし の実の形に作るのは、6世紀に見られる特徴で、日本でも各地に例がある。

阿羅加耶

鉄の国、加耶のあかし

有刺利器

有刺利器ゆうしりき

咸安道項里(文)10号墳出土
4世紀末~5世紀前半
韓国国立金海博物館蔵

鉄のインゴット(鉄鋌てってい )を加工して作った儀式の道具。周囲に鳥の姿を表す。鉄鋌は鉄器づくりの素材となり、ときには貨幣のように、あるいは副葬品としても用いられた。

金官加耶

渦巻で飾る武人

短甲

短甲たんこう

伝金海退来里出土
4世紀
韓国国立中央博物館蔵

鉄で栄え、周囲に敵を負う加耶では、よろいも発達した。縦長の鉄板をつなぎ合わせて作り、渦巻うずまき の文様で飾っている。

大加耶

馬も万全の防備

馬冑

馬冑ばちゅう

陜川玉田M3号墳出土
5世紀後半
韓国国立晋州博物館蔵

5世紀には馬具が発達し、朝鮮各地で作られたが、馬のかぶとは貴重。大加耶の有力者の墓所だった玉田古墳群の最盛期を示す。

大加耶

新羅しらぎへ、そして地中海へ

ガラス容器

ガラス容器ようき

陜川玉田M1号墳出土
5世紀後半
韓国国立晋州博物館蔵

大加耶の勢力下にあった玉田古墳群は、5世紀後半ごろに東の新羅しらぎ とも交流した。遠く地中海世界につながるガラス容器は、新羅を介して加耶にもたらされた。

金官加耶

死者の魂をはこぶ鳥

鴨形土器

鴨形土器かもがたどき

金海望徳里I-194号墓出土
4世紀
韓国国立金海博物館蔵

鴨形の容器は、3世紀ごろから作られ始めた。鴨の頭の上に小さな人物が伏せるように乗っている。3世紀の『魏志ぎし 』によると、鳥は死者の魂の媒介者だった。

倭

古墳に立つ、渡来人ファッション

《千葉県指定文化財》渡来人形埴輪

《千葉県指定文化財》渡来人形埴輪とらいじんがたはにわ

千葉県市原市・山倉1号墳出土
6世紀
市原市教育委員会蔵

手が隠れるほどに長い筒袖つつそで は、渡来人の装い。形象埴輪は古墳での儀式を再現したと考えられ、関東地方での渡来人の活躍を表している。

倭

淑女は海を越えた

《重要文化財》金製垂飾付耳飾り

《重要文化財》金製垂飾付耳飾きんせいすいしょくつきみみかざ

奈良県橿原市・新沢千塚126号墳出土
5世紀
東京国立博物館蔵

新沢千塚に眠る、きらびやかに飾られた高貴な女性。耳飾りの鎖は大加耶の特徴。彼女はほかにも、金の指輪や金銀の腕輪を身に着け、日本製の翡翠ひすい 勾玉まがたまなどをもっていた。

倭

九州初公開、弥生時代最長の鉄剣

《長野県宝》渦巻文装飾付鉄剣

《長野県宝》渦巻文装飾付鉄剣うずまきもんそうしょくつきてっけん

長野県木島平村・根塚遺跡出土
2~3世紀
木島平村教育委員会蔵

根塚遺跡では、弁韓べんかん (加耶の前身)の鉄で作った剣のほか、韓国の土器も出土した。弥生時代の末に、東日本の内陸にまで、交流は広がっていた。

倭

加耶にも輸出された倭のよろい

甲冑

甲冑かっちゅう

福岡県朝倉市・小田茶臼塚古墳出土
5世紀
朝倉市教育委員会蔵

横長の鉄板を用いたよろいは、日本で発達した。加耶との交流が盛んだった5世紀中ごろには、同様の甲冑が加耶にも輸出されている。

倭

はじめての牧場まきば

《四條畷市指定文化財》仔馬形埴輪

四條しじょうなわて 市指定文化財》仔馬形埴輪こうまがたはにわ

大阪府四條畷市・忍ヶ丘駅前遺跡出土
6世紀
四條畷市教育委員会蔵

乗馬の風習は朝鮮半島から伝わり、馬を育てるためのまき も整備された。まだ馬具をつけない、仔馬を表した埴輪から、当時の牧の景色をうかがい知ることができる。

加耶かや とは

朝鮮半島の南部では、鉄生産を背景にして3世紀ごろに各地の勢力が成長し、金で身を飾り、大きな古墳を築く王たちが登場した。加耶と総称される諸国は、ゆるやかに連携しつつ、東の新羅 しらぎ 、西の百済くだらや中国、北の高句麗こうくり 、南の(日本)や南西諸島と交流した。本展では、加耶を代表する4つの国を紹介する。

加耶とは

最初の加耶
金官加耶

魏志倭人伝にも登場する「狗邪韓国くやかんこく 」から成長し、最初に「カヤ」と呼ばれ、4世紀に栄えた。王陵は大成洞古墳群。

個性の加耶
阿羅加耶

鉄のインゴットを加工した有刺利器、土器に開けた火焔かえん 形のすかし、回転する車輪のある土器など、個性的な造形があふれる。王陵は末伊山古墳群。

日本にいちばん近い加耶
小加耶

海に面し、倭(日本)とも関係が深い。大加耶と倭を小加耶が仲介した。王陵は松鶴洞古墳群。

最強の加耶
大加耶

5世紀以降に台頭し、独自に中国に遣いを送った。ほかの加耶諸国とともに、最後まで新羅に対抗した。王陵は高霊池山洞古墳群。

加耶とは

高霊池山洞古墳群

加耶とは

陜川玉田古墳群