催し物案内

Tlen Huicani: トレン・ウイカニ

“Tlen Huicani”は、アルベルト・マヌエル・デ・ラ・ロサ・イ・サンチェス氏が1973年に創設した グループで、 その名前はナワトル語（アステカの言語）で「歌い手たち」を意味しています。
創設者であり、現在グループリーダーのロサ氏は、ベラクルス・アルパ（ハープ）で演奏されるベラクルス州の伝統的な音楽形式ソン・ハローチョの保存と普及に関心を抱いて“Tlen Huicani”を結成。伝統音楽のリズムを失うことなく、独自のスタイルも追求し続けながら、結成以来50年にわたり演奏活動やコンサート、教育、音楽研究に専念してきました。
初公演は1973年9月12日。それ以降“Tlen Huicani”は、ベラクルス州の代表として、またメキシコ代表として世界各地で行われる重要なフォルクローレ音楽フェスティバルに参加。60カ国以上での演奏活動により芸術家としてのキャリアを確固たるものとしてきました。
“Tlen Huicani”が独自のスタイルを確立し半世紀にわたり存続しているのは、卓越した芸術性と解釈の質の高さを追い求め続けてきたからこそです。新たなレパートリーとして30曲以上の自作曲を創りだしてきましたが、その曲の中にもソン・ハローチョやウアパンゴ、その他のメキシコやラテンアメリカの伝統的な音楽リズムはしっかり活きています。そんな彼らの曲は、数々の伝統グループによって歌い踊られています。
“Tlen Huicani”は、メキシコとアメリカの大劇場や数々の大学での公演、メキシコ、アメリカ、 ラテンアメリカ、スペインの交響楽団との共演により、その名声を世界中に高めてきました。そして メキシコに限らず多くの国々の政府や芸術文化機関から栄誉と称賛を受けています。
またグループ独自の曲はもちろん、交響楽団との共演、海外ミュージシャンとのコラボをレコー ディングして、これまでに9枚のLPと20枚のCDを制作してきました。
ベラクルス州立大学の教授陣でもある“Tlen Huicani”のメンバーは、ベラクルス出身の新世代アルパ奏者も多く育て上げてきましたが、その質の高さから今日、世界の様々な所で求められるようになってきています。彼らはまた集団学習を可能にする小型で低価格のアルパを使用した教育プログラムを開発し、それにより子供から若者、第三世代までもがベラクルス・アルパの素晴らしい世界に足を踏み入れることができるようにしました。

今村夏海（いまむらなつみ）

⽇本で唯⼀のメキシカン・アルパ奏者。6歳、チューチョ・デ・メヒコ⽒のアルパ演奏を聴き師のアカデミアに⼊⾨。⽒の元で10年間ラテン⾳楽の基礎を学ぶ。
16歳、パラグアイ・アルパ奏者のセルソ・ドゥアルテ⽒の住むメキシコへ短期留学を経験。17歳からメキシコに住むメキシカン・アルパ奏者のアルベルト・デ・ラ・ロサに師事。
20歳より⽇本⼈で唯⼀のプロのメキシカン・アル パ奏者として活動を開始。ベラクルス⼤学主催のコンサート、ベラクルス州主催のフェスティバルへ何度も出演する。
23歳で制作したアルバムの発売コンサートを東京、仙台、⼤阪、京都、広島、メキシコではベラクルス州内の4都市で敢⾏し好評を得る。メキシコのラジオ、テレビにも出演。
2014年からコロンビア、メキシコで開催されている世界アルパフェスティバルに招聘されはじめ、様々な国での演奏を経験。
2022年10⽉にはコロンビア国際アルパフェスト、カンクン国際アルパフェストへ出演。