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雪花菜(きらず)いも 六六藷精を製時の滓なり。油少し鍋に煎(いり)つけ、豆油少しさし、麻子・陳皮末・黒胡麻・生姜骨殳とひとつにいれ、よくまぜ合わす。△右のことく製、柴苔か?腐または青昆布に巻て、小口切にしたるを、巻雪花菜いもといふ。△八八片食いものごとく藷の精を打展し、右の雪花菜いも包み、油あけにしたるをいもの丸裹?といふ。 (六六のいもの精をつくる時のかすでつくる。油を少し鍋に煎りつけ、醤油を少しさし、麻子、陳皮の粉、黒ごま、しょうがのかけらを一つにして、いもの精のかすとよく混ぜ合わせる。右のようにしたものを、のりか湯葉または青昆布で巻き、小口切りにする。これを巻き雪花菜いもという。八八片食いものように、いもの精を打ちのばし、右の雪花菜いもを包んで、油揚げしたのを、いもの丸つつみ揚げという。) 巻雪花菜いも 右の雪花菜いもの所にみへたり。 (右の雪花菜いもの項を参照。) 生にて擦し、水に入、銅篩にてこし、其水を淘(いせ)、底にしづみたる精をとり、水四、五度もかへ、日に乾し、たくはへ置、時に臨て用ゆ。尤、寒中の制を佳とす。△葛の代りにつかひて、吉野葛上品に勝れり。たくはへ置て平常用ゆべし。 (いもを生のままおろし、水に入れて、すいのうでこし、その水を流し、底に沈んだ精をとり、水を四、五回かえる。そののち陽で乾かし、たくわえて置いて、必要な時に取り出して使う。寒中に作ったものがもっともよい。葛の代わりに使っても、吉野葛の上等なものよりすぐれている。貯蔵して常々使用するとよい。) 今回使用する香辛料の説明 胡麻:西域の故国から中国に運ばれ、麻子に似ている事から胡麻と呼ばれたそうです(2)。古代の重要な食用油脂源でしたが、高価で、室町時代には荏油に、江戸期に入っては菜種油に普段用はとって代わった。だが、胡麻油には特殊の芳香があるので、天ぷら屋では欠かせなかったそうです(3)。
次回は、いよいよ前回作った藷精使う料理を紹介します。お楽しみに!! 参考文献 (1)川上行藏・西村元三郎『日本料理由来事典』上、同朋舎出版、1987、P.352 (2)川上行藏・西村元三郎『日本料理由来事典』上、同朋舎出版、1987、P.437 (3)日本風俗史学会『図説江戸時代食生活事典』(新装版)、雄山閣出出版、P.141 (4)日本国語大辞典第二版編集委員会 小学館国語辞典編集部『日本国語大辞典』第二版 第九巻、小学館、2001、P.190 (5)川上行藏・西村元三郎『日本料理由来事典』中、同朋舎出版、1987、P.552
《次回は4月上旬掲載予定》
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