博物館からのお知らせ

企画競争を前提とする公募詳細表示:

独立行政法人国立文化財機構 九州国立博物館において、下記のとおり企画競争に付します。

平成24年1月13日
分任契約担当役
独立行政法人国立文化財機構
九州国立博物館
副館長 森田稔

1.企画競争に付する事項

(1)業務名
特別展「平山郁夫 シルクロードの軌跡―人類の遺産にかけた画家の人生―」展示にかかる造作施工 一式
(2)業務の概要
九州国立博物館特別展「平山郁夫 シルクロードの軌跡―人類の遺産にかけた画家の人生―」
(会期:平成24年4月3日〜平成24年5月27日)について、展示内容に対するより深い理解、興奮、感動を提供するために、特色ある会場空間を設計し、施工する。また特別展閉幕後は、原状復帰を行うものとする。
(3)業務内容
以下の要件を満たした会場施工及び原状復帰を行うものとする。業務の実施にあたっては、九州国立博物館の各課担当者及び特別展共催者と密に連携をとること。

[1]平成24年度九州国立博物館特別展「平山郁夫 シルクロードの軌跡―人類の遺産にかけた画家の人生―」展示に関する特記仕様書、企画書、作品リスト、グラフィック・演示具・ケースリスト等の九州国立博物館提供資料に基づき、会場空間デザイン、照明デザイン、グラフィック、演示具、ケース等の製作、設営、原状復帰を行う。
[2]空間デザインにおいては全4章の構成を咀嚼し、メリハリをつけながら、平山郁夫の画業、関連作品、業績などの魅力を引き出すよう努めること。

第1章 釈迦追慕
平山郁夫氏は、東京藝術大学助手として前田青邨教授に師事していたが、故郷広島県瀬 戸田の人物や風景を叙情的に描く画風からの展開を模索していた。被爆の後遺症による 体調不良と次の芸術上の展開で悩んでいた頃、玄奘三蔵の取経の旅に構想を得た「仏教 伝来」以後、釈迦の人生に取材した仏伝シリーズを描き、画家としての方向性を固めた その時期の重要な作品2点と、ガンダーラ・アフガニスタンの石製浮彫4点(誕生・降 魔成道・初転法輪・納棺)から釈迦の一生を想起し、氏の釈尊へのあこがれを表現する。 落ち着いた導入部としたい。

第2章 壁画模写と文化財保護
30代から40代はじめにかけて、トルコカッパドキア、イタリアアッシジ、奈良法隆寺、 奈良高松塚古墳壁画の模写を行っている。また仏教美術の宝庫である、中国甘粛省の敦煌 莫高窟やカンボジアアンコールワットなどの保存修復に献身した氏の業績を、敦煌研究院 第2代院長段文傑氏の壁画模写とともにわかりやすく展示する。文化財保護活動について のパネルや地図によって示す。

第3章 シルクロードと仏教伝来の道
平山郁夫氏は、シルクロードと仏教伝来の道を生涯の画題の中心に据えて、150回以上も 取材旅行を敢行した現場主義の画家である。氏の絵画とそれぞれの取材場所に関わる美術 品に関連性が感じられるような空間構成及び展示をすること。
大画面である「東大寺大仏開眼記図」は、1ヶ月の展示制限がかかっているため、4月30 日夜間に撤収する必要がある。そのため、約4m幅の壁付ケースから撤収後に、染織品お よび麻布山水図をスムーズに陳列換えできるよう考慮しておくこと。染織品のうち、藝大 は3週間サイクル;東博は4週間サイクルの展示替えが必要である。染織品は最大15度 の傾斜台を準備すること。

第4章 日本回帰 -平和への祈り
氏の平和への祈りは、自身の被爆体験に基づくものである。15歳で学徒勤労動員作業中 に被爆し、まさに地獄を見たと語っている。戦後二〇年以上もの間広島に足を踏み入れ ることもできず、紅蓮の炎の中に不動明王を描くことで人々への鎮魂と明日への活力を 表現できたのはようやく昭和五四年のことであった。終戦五〇年を記念して母校修道学 園に送った原爆ドームの素描と、長崎大浦天主堂の被爆マリア像のスケッチを導入部に 置き、厳粛な雰囲気を出すこと。その後で、わが国を代表する古社寺の作品を上品に展 示すること。スケッチを適宜配すること。湿潤な大気の雰囲気が感じられることが望ま しい(シルクロードおよび仏教伝来の道のうち、乾燥地帯はそれなりの雰囲気を考慮す ること)。
出口付近に、晩年の画伯が楽しんで、また子供達に美しい花を見せたいという思いで描 いたという色紙3枚を並べて、余韻を持って来館者が展覧会を見終われるようにしつら えること。

2.履行期間

契約締結日〜平成24年6月11日(月)

3.予算規模

最大13,000(千円)(消費税額及び地方消費税額含む)

4.企画競争に参加する者に必要な資格に関する事項

(1)未成年者・被保佐人又は被補助人であって契約締結のために必要な同意を得ている者を除き、当該契約を締結する能力を有しない者及び破産者で復権を得ない者でないこと。
(2)過去2年の間に次の一に該当しない者、又は次の一に該当する者を代理人、支配人その他の使用人として使用しない者であること。

[1]契約の履行に当たり故意に工事若しくは製造を粗雑にし、又は物件の品質若しくは数量に関して不正の行為をした者。
[2]公正な競争の執行を妨げた者又は公正な価格を害し、若しくは不正な利益を得るために連合した者
[3]契約者が契約を結ぶこと又は契約を履行することを妨げた者
[4]監督又は検査の実施に当たり職員の職務の執行を妨げた者
[5]正当な理由がなくて契約を履行しなかった者

(3)独立行政法人国立文化財機構から取引停止の措置を受けている期間中の者でないこと。
(4)国公立および私立の美術館・博物館において、文化財を展示する会場造作の実績を過去3年間(平成20年度以降)に1件以上有すること。

5.企画競争参加手続き等

(1)企画競争説明書の配布
配布期間:平成24年1月13日(金)〜平成24年1月27日(金)(土・日・祝を除く)
配布時間:午前9時00分〜午後5時45分(但し、正午から午後1時00分を除く。)
なお、平成24年1月27日(金)は正午までの配布とする。
配布場所:下記《連絡先》にて配布する。
(2)参加申込
本企画競争に参加を希望する者は次に従い参加表明書と企画競争に参加する資格を有することを証する書類(契約書(写)等)を提出すること。なお、参加表明書の詳細については企画競争説明書にて示す。

提出期限:平成24年1月27日(金)午後5時00分 
提出場所:下記《連絡先》に持参または郵送にて提出する。
尚、郵送の場合には必着とし、持参の場合は、平日午前9時00分〜午後5時00分(正午〜午後1時00分までを除く)まで受け付ける。

6.説明会の開催日時及び開催場所

開催日時:平成24年1月23日(月)午後2時00分
開催場所:九州国立博物館 研修室

7.企画提案の選定

(1)企画提案書の提出
本企画競争参加者は次に従い企画提案書を提出すること。なお、企画提案書の詳細については企画競争説明書にて示す。
提出期限:平成24年2月6日(月)午後0時00分(正午)
提出場所:下記《連絡先》に持参または郵送及び電子メールにて提出する。
なお、郵送の場合には必着とし、持参の場合は、平日午前9時00分〜午後5時00分(正午〜午後1時00分までを除く)まで受け付ける。 ただし、平成24年2月6日(月)については、正午までの受付とする。
《連絡先》
住所:〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
担当:独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 総務課財務係 担当 北原・比良松
TEL:092-918-2808・2843
FAX:092-918-2810
E-mail zaimu-kakari@kyuhaku.jp
(2)選定方法等
提出された企画提案書を選定基準に基づき、九州国立博物館における請負候補者選定委員会において評価し、優位性の認められる提案者を選定する。

8.契約の締結

選定の結果、契約予定者と企画提案書を基に契約条件を調整するものとする。なお、契約金額については企画提案書の内容を勘案して決定するものとするので、契約予定者の提示する金額と必ずしも一致するものではない。また、契約条件等が合致しない場合には契約の締結を行なわない場合がある。

9.その他

(1)契約の条件
独立行政法人国立文化財機構契約事務取扱細則のとおりとする。
(2)契約保証金 免除
(3)契約書作成の要否 要
(4)企画提案書の無効
本公告に示した企画競争参加資格を満たさない者の企画提案書は無効とする。
(5)提出された企画提案書は返却しない。
(6)本件に関するその他必要事項については、企画競争説明書による。