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トピック展示情報

「彫漆 漆に刻む文様の美」の見どころをご紹介します

彫漆とは、器物の表面に漆を何度も塗り重ねて、文様を彫りあらわす技法です。

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まずは「牡丹堆黒筆筒(ぼたんついこくひっとう)」。これはいわゆる筆立てです。赤や黄の漆を重ね、その上に黒い漆が塗られています。皮に漆が塗られた大変珍しいものです。

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続いて、とても立体的な「葡萄堆朱盤(ぶどうついしゅばん)」。ぶどうの部分は、漆と木のくずなどを混ぜたもので成形し、貼り付けられています。
なんと、3個のぶどうの上に盃が置けるようになっています。

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次に、かわいらしい「梅鳥堆朱合子(ばいちょうついしゅごうす)」。瑞鳥が梅に止まって春の到来(喜び)を告げている図です。梅は中国では(めい)といい、眉も同じく(めい)と発音することから、喜びが眉までくる、つまり喜びがすぐ目の前に、というおめでたい意味をあらわしています。

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そして、なんと世界に4点しかないうちの1点、「後赤壁賦堆朱盤(こうせきへきふついしゅばん)」。北宋の詩人・蘇軾(そしょく)の代表作「後赤壁賦」をあらわした大型の盤です。赤壁賦は、蘇軾が流刑地の黄州で、長江に遊覧して詠んだもの。盤見込の下方には、赤壁舟遊の場面が描かれています。

まだまだ彫漆器の優品はたくさんあります。

 展示室に入って右側から左側へぐるりと回っていただくと、時代の古いものから新しいものへ順を追ってご覧いただけます。
 彫漆を一堂に展示するのは、今回が初めてです。
 7月31日(日)までとなっていますので是非足をお運びください。