文化交流展示室「今月の名品」展示スケジュール


4階文化交流展示室中央は「今月の名品」コーナーとしてリニューアルし、九博オススメの逸品を展示しています。展示内容・展示期間は変更される可能性もありますので、ご来館前にはホームページ等でご確認下さいますようお願いいたします。

柿右衛門尽くし 花見のおもてなし


柿右衛門尽くし 花見のおもてなし

おもな作品

色絵鳳凰柘榴文水注
いろえほうおうざくろもんすいちゅう

江戸時代・17世紀後半 東京国立博物館

色絵鳳凰文向付
いろえほうおうもんむこうづけ

江戸時代・17世紀後半 東京国立博物館

色絵絵替木瓜形皿
いろええがわりもっこうがたざら

江戸時代・17世紀後半 田中丸コレクション

錦吉祥文三段重
にしききっしょうもんさんだんじゅう

十五代酒井田柿右衛門 柿右衛門窯

展示期間:平成27年2月24日(火) 5月10日(日)

17世紀に開花した柿右衛門様式の色絵磁器。柿右衛門でしつらえた花見のおもてなしをお楽しみください。


柿右衛門様式磁器の特徴とは?

濁手 にごしで と呼ばれる乳白色の素地に、余白を活かした構図で、赤・青・緑・黄・紫(・金)色の上絵具で優美な文様が描かれます。土型を用いて作られる精巧な器形も魅力の一つです。

担当者からのコメント

柔らかな乳白色の素地に映える上絵具の色は、とても美しいものです。特に、江戸時代に色絵の技法が「赤絵」と呼ばれたことからも、赤は特別な色であり、また、柿右衛門を象徴する色です。
トピック展示「柿右衛門 - 受け継がれる技と美 - 」(期間:平成27年3月3日(火)〜5月10日(日)、場所:関連第9室)も併せてご覧いただき、ぜひ歴代柿右衛門の赤色の美しさにご注目下さい。

旅を続けた古代の鐘


国宝 梵鐘
国宝 西光寺梵鐘
国宝 梵鐘

龍頭部分

国宝 梵鐘

銘文部分

国宝 梵鐘 ぼんしょう

平安時代・承和6年(839) 西光寺(福岡市早良区)

展示期間:平成27年5月12日(火) 8月16日(日)

観世音寺(太宰府市)の鐘についで九州では2番目の古さを誇る。鋳出(いだ)された銘文から、制作年が分かるのも貴重である。


この鐘の見所は?

何と言っても鐘を吊るす部分(=龍頭)。通常は下を向く左右の龍が、この鐘ではぐっと上を向いています。これは、他に類をみない特徴です。また、大らかでずん ぐりとしたその形は不思議な安定感があり、見る者を惹き付けてやみません。さらに、陽鋳された銘文は、数少ない古代の金石文としても大変貴重なものです。

なぜ九州にあるの?

もともとこの鐘は伯耆国(現 鳥取県)にあった金石寺のものでした。その後、中世に出雲国(現 島根県)の出雲大社の所有となり、更に幾つかのお寺を転々としました。そして、明治時代に大阪の古物商に売りに出されていたものを、今のご所蔵者である西光寺が買い取り、ようやく九州で安住の地を得たのです。まさに時代の荒波を乗り越えて今日にまで伝わった、「流転の名鐘」と呼ぶに相応しい鐘と言えるでしょう。

担当者からのコメント

これほどの古い時代の鐘を、ケース越しではなく、じかに目にする機会はめったにありません。ぜひ間近でじっくりとご覧頂き、古代鐘の魅力をご堪能下さい。
*「今月の名品」は通常の文化交流展室入場料金でご観覧いただけます。特別展の半券チケットのご利用がお得です。
*予定は予告なく変更することがあります。ご来館の際は再度ご確認ください。