過去の展示情報
京都・檀王法林寺開創400年記念
琉球と袋中上人展 - エイサーの起源をたどる -
展示期間:
平成23年11月1日(火)〜12月11日(日)
展示場所:
文化交流展示室 関連第9・10室
概要:
檀王法林寺が袋中上人(1552〜1639)によって京都三条大橋東に開創されたのは慶長16年(1611)のことで、平成23年はちょうど開創400年にあたります。
袋中は、天文21年(1552)、陸奥国岩城(福島県いわき市)に誕生しました。14歳で出家し、寛永16年(1639)、88歳で亡くなるまで浄土教学の研鑽を積み膨大な著述を遺した学僧です。
海外との行き来が盛んになっていた時代、袋中は、慶長8年(1603)、52歳の時に中国へ求法の旅に出ることを決意します。秀吉の朝鮮侵略後間もない頃であり、中国渡航は難しくルソン(現フィリピン)漂着を経て、まずは琉球に渡ります。3年の滞在の間、第二尚氏王統第7代国王・尚寧王(しょうねいおう)はじめ多くの人々の帰依を受け、浄土教の教えをひろめました。袋中の伝えた念仏は、沖縄で旧盆に先祖送りのために踊られるエイサーのなかに、念仏歌として受け継がれています。また、琉球の士族馬高明の依頼で著した『琉球神道記』等、古琉球時代の琉球を知ることのできる貴重な著述をのこしました。檀王法林寺には、袋中の著した書物や墨蹟、尚寧王から袋中に贈られたと伝えられる貴重な宝物が伝わっています。
本展覧会では、檀王法林寺開創400年を記念して、はじめて琉球に浄土念仏を広めた袋中上人の事蹟に拠りつつ、日琉交流の歴史をたどります。
担当研究員のコメント
初めての沖縄県立博物館・美術館との共催展です。両館の学芸員が共同で展覧会を作りました。
袋中上人は、古琉球時代(薩摩侵攻以前)の琉球に渡り、浄土教を伝え、貴重な著述を残しました。日琉関係史上とても重要な僧侶です。尚寧王から賜った数々の品も展示されます。
袋中上人の広めた念仏は、沖縄で旧盆に踊られるエイサーの中に伝わっています。11月13日(日)、九州国立博物館エントランスホールに古式にのっとった平敷屋エイサーがやって来ます。必見です!
藤田励夫(博物館科学課保存修復室長)
初日、11月1日(火)は、ミュージアムトークを開催!
トピック展示会場内において、担当学芸員による展示解説を開催します。ご希望の方は当日、時間までにお集まりください。
○ 時間:15:00〜(30分程度)
○ 聴講料:無料(ただし文化交流展の観覧料は必要
【関連催事】
事前レクチャー講座 アクロス・文化学び塾
「京都・檀王法林寺開創400年記念 琉球と袋中上人展 - エイサーの起源をたどる」
日時:
14時00分 〜15時30分
会場:
(*会場は九州国立博物館ではありません。ご注意ください。)
受付:
料金:
講師:
お申し込み・お問い合わせ:
電話:092−725−9100
詳細:
http://www.acros.or.jp/[サイト外リンク]
うるま市無形民俗文化財「平敷屋(へしきや)エイサー」公演
日時:
〔1〕11時00分 〔2〕14時30分
場所:
出演:
料金:
講演会「袋中上人とエイサー・檀王法林寺」
日時:
13時10分〜16時00分
(途中14時30分よりエイサー実演あり)
会場:
受付:
料金:
内容:
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講師:信ケ原雅文(檀王法林寺住職)
演題:檀王法林寺―京都と沖縄の架け橋になって― -
講師:石川登志雄(伝統文化財保存研究所代表)
演題:袋中上人と檀王法林寺の宝物 -
講師:園原謙(沖縄県立博物館・美術館主幹)
演題:エイサーの過去・現在・未来