有田焼創業400年記念 古伊万里 - 旧家の暮らしを彩った器
展示期間:
平成28年9月14日(水)〜11月6日(日)
展示場所:
文化交流展示室 第10室・11室・基本展示室
概要:
江戸時代初期に日本初の磁器として誕生し、世界を魅了した有田焼は、今年創業400年を迎えます。本展覧会はこれを記念して開催するトピック展示です。
有田焼は多面的な魅力に溢れるやきものですが、その理由の一つは、操業からまもなくして海外輸出が開始されたことにより、国内向けと海外向けの製品が、受容層それぞれの文化や生活の違いに応じて誕生し、別々に、ときには影響し合いながら様式展開していったことにあるでしょう。
本展覧会では、公家、大名家、豪商ゆかりの作品と、欧州の城館や宮殿を彩った名品を紹介し、国内と海外それぞれの暮らしを彩った古伊万里の特徴や魅力の違いに注目します。さらに、国内流通を語る古文書や出土資料を紹介いたします。江戸時代に、日本と世界を舞台に花開いた有田焼の大いなる魅力をご堪能下さい。
構成:
第一章 公家の暮らしを彩った古伊万里
京都・鹿苑寺住職の鳳林承章が綴った日記『隔蓂記』には、寛永十六年(1639)に「今利(伊万里)焼」の記述が見られ、伊万里焼の具体的な製品の初出として広く知られています。『隔蓂記』にはこれ以降30年余に亘って伊万里焼に関する記述が見られ、京都の上流社会において古伊万里が浸透し、評価されていく様子を伝えてくれます。本章では、冷泉家伝来の作品を中心に、京都の上流社会における古伊万里の需要に迫ります。
第二章 武家好みの古伊万里
古伊万里が武家においてハレの場あるいはケ(日常)の場の道具として愛用されていたことは、全国各地の城址や武家屋敷跡から出土する多量の古伊万里の陶片が示しています。本章では、鍋島家・伊達家・宇和島伊達家・井伊家に伝来した貴重な作品と、武家からの注文書や江戸遺跡の旗本・大名屋敷跡等出土の陶片を併せて紹介し、武家好みの古伊万里の様相に注目します。
第三章 古伊万里の広がりと豪商
江戸時代に台頭した豪商は、華やかなやきものを好み、その需要に応じて古伊万里・金襴手様式磁器が誕生しました。古伊万里は全国に普及し、特に、北前船による日本海航路を通じて、北海道や東北まで運ばれました。本章では、本間家(山形県酒田市〕や田中家(長野県須坂市)等豪商に伝来した作品を紹介し、さらに国内流通を語る古文書や出土遺物の展示を通じて迫ります。
第四章 欧州の宮殿を飾った古伊万里
1659年に欧州への輸出が本格化して以降、古伊万里は現地の王侯貴族や富裕層の間で大変な人気を博し、約100年間に亘って欧州の宮殿や城館を彩りました。本章では、欧州の旧家に伝わった作品を中心に、欧州の貴族社会をも魅了した古伊万里の魅力に迫りつつ、国内向けと海外向けの製品の違いを紹介します。
主催:
九州国立博物館
協力:
佐賀県、西日本新聞社


おもな展示作品の紹介

冷泉家伝来 染付菊花藤文碗・皿

冷泉家伝来 染付菊花藤文碗・皿

19世紀 冷泉家時雨亭文庫

冷泉家伝来 染付花唐草文段重

冷泉家伝来 染付花唐草文段重

18世紀 冷泉家時雨亭文庫

鍋島家伝来 染付金魚文舟形皿

鍋島家伝来 染付金魚文舟形皿

18〜19世紀 鍋島報效会

伊達家伝来 染付牡丹唐草文大皿

伊達家伝来 染付牡丹唐草文大皿

19世紀 仙台市博物館

本間家伝来 色絵瓢形花鳥文水注

本間家伝来 色絵瓢形花鳥文水注

17世紀後半 本間美術館

田中家伝来 色絵窓絵草花文三足鉢

田中家伝来 色絵窓絵草花文三足鉢

18世紀 田中本家博物館


関連イベント


ミュージアムトーク「旧家の暮らしを彩った古伊万里」

日時:
平成26年9月21日(水)15時00分から30分程度
会場:
九州国立博物館4階 文化交流展示室 第11室
聴講料:
無料(ただし文化交流展の観覧料は必要)
講師:
酒井田千明(九州国立博物館)

日本遺産認定記念「日本磁器のふるさと 肥前」

期間:
平成28年9月14日(水)〜9月25日(日)
場所:
九州国立博物館1階エントランス
主催:
佐賀県
共催:
九州国立博物館

有田焼創業400年 ARITA SELECTION特別企画展「きんしゃい有田珠玉の器紀行」

期間:
平成28年9月20日(火)〜25日(日)
場所:
九州国立博物館1階ミュージアムホール
主催:
佐賀県有田焼創業400年事業実行委員会