展示期間:
平成28年7月12日(火)〜9月4日(日)
展示場所:
文化交流展示室 第11室
概要:
火縄銃の伝来と普及は、日本の歴史のなかで極めて大きな意義をもつものです。本展では、日本人と火縄銃のかかわりについて、多角的にご紹介します。
全3章構成からなる本展は、第1章「アジアの火砲と火縄銃の伝来」において、火縄銃が広まる以前からアジア諸国で様々な火砲が用いられていた事実を踏まえ、そのなかで我が国の戦国時代において火縄銃が伝来した意味に注目します。第2章「諸国の鉄砲鍛冶と砲術流派」では、鎖国下の日本各地で多様性に富んだ火縄銃が生産され続け、また様々な砲術の流派が誕生していった過程をたどります。第3章「火縄銃その後」では、幕末から明治時代にかけての新時代到来に対し、鉄砲鍛冶がどのような対応をしたのかについて、特に九州・平戸の鉄砲鍛冶の動向に注目しながらご紹介します。
火縄銃の世界


展示作品の紹介

火縄銃(薩摩筒)

火縄銃(薩摩筒 さつまづつ
江戸時代 都城島津邸所蔵

銃身と銃床を固定するために責金 せめがね という金属製のバンドで固定されるのが、他の火縄銃にはみられない特徴です。薩摩を中心に九州だけに普及していることから、「薩摩筒」の名前があります。

鉄砲鍛冶が作った捕鯨銃

鉄砲鍛冶が作った捕鯨銃
明治時代初期 平戸市生月町博物館・島の館所蔵

これぞ日本で生み出された火縄銃の最終形態!アメリカで製造された最新の捕鯨銃を参考に、肥前・平戸の鉄砲鍛冶が火縄銃の伝統技法を駆使して作り上げたものです。