五条の道標と三浦の碑(五条道標)

太宰府市五条には、二つの石碑があります。一つは五条駅入口交差点にある「梅大路の道標」、もう一つは五条橋のたもとにある「三浦の碑」です。

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三浦の碑


梅大路の道標と五条構口

梅大路の道標は自然石の碑で、明治11年(1878年)に建てられたものです。現在は県道が走り、非常に交通量の多い場所となっていますが、当時は県道もなく、榎社を通って二日市へ至る「どんかん道」と朝倉街道(筑紫野市針摺)へ続く道との交差点でした。
また、この道標のある場所の藍染川を挟んで太宰府側には、構口がありました。構口とは宿場の出入り口に設けられた土塀のことで、筑前二十七宿のひとつでした宰府さいふ宿(現在の太宰府)には、東西南北四箇所の構口が設けられ、五条駅入り口のこの場所は、南の構口「五条口」でした。筑紫野市の二日市もしくは、佐賀・長崎から長崎街道を北上してきた人々がこの構口から太宰府に入っていきました。
南の構口は昭和40年頃まで残っていましたが、今は他の構口同様、消滅しました。

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五条の道標

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五条構口の様子(博多・太宰府図屏風(個人蔵)より)

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ありし日の五条構口(写真提供:吉塚太喜雄氏)

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現在の五条構口跡