太宰府天満宮(本殿)

太宰府天満宮は、学問の神様として広く崇敬を集め、年間600万人ともいわれる人々が訪れる菅原道真ゆかりの神社です。年間を通じて多くの行事と、境内には多くの文化財があります。
延喜3年(903年)2月25日、失意の内に59歳の生涯を閉じた道真公の亡骸は、牛車に乗せられて府の南館を後にしました。そして、牛が動かなくなった所に葬るようにという道真公の遺言にしたがって埋葬されました。それが、現在の本殿があるところであり、明治維新までは、「安楽寺」といい、天台宗の寺院でした。安楽寺の別当(現在の太宰府天満宮の宮司)は、代々菅原道真の子孫の家筋である高辻家(現在の西高辻家)が務めてきました。
また、江戸時代には天神信仰の隆盛により、太宰府天満宮は菅公の墓所「西都聖廟」であったことから、文芸・学問上達や、五穀豊穣、厄払いのため、「さいふまいり」として遠方からの太宰府天満宮への参詣客も増え、福岡藩27宿の一つ宰府宿も賑わいを呈しました。

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筑前国続風土記附録に描かれた太宰府天満宮(写真提供:福岡県立図書館)