筑前国分寺

太宰府市国分の丘陵地には、筑前国分寺があります。天平の時代から現在まで続く歴史ある古刹です。
奈良時代の天平13年(741年)、かの有名な聖武天皇の国分寺造立の詔により、全国の各国の国分寺や国分尼寺と共に、筑前国分寺は創建されました。建立された場所は、大宰府政庁からは西北方の四王寺山に連なる丘陵地にあり、その昔水城東門を通り抜け大宰府郭内に入った人々は、まず国の華と呼ぶにふさわしい壮大な国分寺と国分尼寺の伽藍に驚いたことでありましょう。
発掘調査の成果によると、塔や講堂は11世紀後半には既に焼失していたらしく、平安時代末期には、筑前国分寺はその役割を終え、その後14世紀半ばまでは、壊滅した金堂の基壇の上に草堂が建てられ、活動が継続していたことが分かっています。

写真

戒壇院